財形住宅融資の意外な利用方法

財形住宅融資という言葉は聞いたことはあるけど、内容はよく分からないという方も多いのではないでしょうか。

財形住宅融資とは財形貯蓄を行っている方に対し、財形貯蓄残高に応じて住宅資金を融資する制度です。

  1. 独立行政法人勤労者退職金共済機構が事業主などを通じて行う転貸融資、公務員に対してその共済組合が行う直接融資
  2. 上記の融資を受けることができない方に対して、独立行政法人住宅金融支援機構および沖縄振興開発金融公庫が行う直接融資

勤務先の制度によって融資の出所が違うということだけで、申し込む方が選ぶことはできませんので、それほど気にする部分ではないですね。

これから財形住宅融資を利用できる人の条件、メリットやデメリットについて解説していきたいと思います。

 

財形住宅融資を利用できる人

次の条件をすべて満たしていることが必要となります。

  1. 勤労者のうち、財形貯蓄を1年以上続け、残高が50万円以上あること
  2. 借入申込日前 2 年以内に財形貯蓄の預入れを行っていること
  3. 申込時の年齢が70歳未満であること
  4. 申込者本人が融資対象の住宅を所有し居住すること
  5. 事業主から負担軽減措置が受けられること(共済組合融資を除く)。
    ※[負担軽減措置の一例:住宅手当として月3,000円を5年間支給、住宅ローンの利子補給など]

 

返済負担率の基準

(ここからの内容は住宅金融支援機構の財形住宅融資の基準に沿った内容となります。)

年収に占める全ての借入れの年間合計返済額の割合が基準を満たしている必要があります。

  • 年収400 万円未満: 総返済負担率30%以下
  • 年収400 万円以上: 総返済負担率35%以下

※注意点として総返済負担率は、返済中の自動車ローンやカードローンなどがあれば、それも含めて計算されます。

融資額、返済期間、金利

最高 4,000 万円(住宅取得にかかった費用の90%まで)

  • 借入申込日における一般財形貯蓄・財形年金貯蓄・財形住宅貯蓄の残高(合計)の 10 倍の額

 

返済期間は、新築住宅の場合は35年です。

(住宅の種類、構造、申込時の年齢により返済期間が変わります。)

金利は返済の開始から終了までの全期間、5年ごとに金利を見直す5年間固定金利です。

金利は、毎年1月、4月、7月、10月の各1日に見直されます。

 

メリット

  • 当初 5 年間は、借入申込日の金利が適用されます。(ほとんどの住宅ローンは融資実行時の金利が適用)
  • 子供等を扶養する場合は貸付金利引下げの特例措置があります。
    平成 27 年7月1日から平成 31 年3月 31 日までの間、当初5年間については年 0.20%引き下げた融資金利が適用されます。
  • 融資手数料が無料(銀行ローンだと融資額の約2%などが多い)
  • 勤務先から利子補給などを受けられる場合もある。

デメリット

  • 金利タイプの選択肢は5年間固定金利しかない。
  • 財形貯蓄残高の10倍までの額という制限があるので、希望額まで借りられない場合もある。
  • 団体信用生命保険料は自己負担

 

銀行の5年固定金利とどっちがお得?

ここまで見てくると、自然と「結局、銀行の5年固定金利と比べたらどっちが良いの?」という疑問もわいてくると思います。

現在、財形住宅融資の金利は0.83%です。子供等を扶養する場合の特例金利であれば0.63%です。

でも一例として、イオン銀行だと5年固定が0.55%なんですね。(イオン銀行とは何の利害関係もありません。念のため)

ただしイオンカードを作ったり、給与振込口座に指定したりなどの条件付きです。

  • イオン銀行は事務手数料がかかるが、財形住宅融資はかからない。
  • イオン銀行は団体信用生命保険が無料だが、財形融資は無料ではない。

金利以外の部分は一長短あって、ほぼ互角といえます。

現状の低金利では、各金融機関が低金利の住宅ローンをどんどん打ち出してきているので、単純な金利だけの勝負をしてしまうと財形住宅融資のメリットは薄くなってしまいます。

フラット35との併用

ここまで見てくると、財形住宅融資だけ単体で考えると、メリットが少し弱いなという気もしますが、使い方によってはメリットを生かせます。

それがフラット35との併用です。

(住宅金融支援機構の財形住宅融資を利用する場合は、同機構のフラット35と併用できます。財形住宅金融(株)の財形住宅融資を利用する場合は、同社のフラット35と併用できます。)

フラット35の中には、頭金を2割出すと金利の優遇がうけられる商品もあります。

でも、手持ちの自己資金が足りないな・・というときに財形住宅融資で自己資金の足りない分を補う方法です。

例えば、5,000万円の物件だと金利優遇を受けるのに必要な頭金2割は1,000万円です。

でも手持ちで出せる自己資金は500万円しかありません。

そこで、残りの500万円分だけ財形住宅融資で借ります。

そうすれば、フラット35をより低い金利で借りることができます。

この方法は誰にでもおすすめといわけではありません。

自己資金が足りないという状況だということは、ライフプランでみると家計的に危ない可能性もありますので、十分なシュミレーションを行ったうえでの利用が最善です。

 

補足ですが、財形住宅金融(株)のフラット35を利用できる方はつなぎ融資も受けられるので、土地のお金を先に支払わないといけない場合などは助かります。

フラット35は取り扱っていても、つなぎ融資は扱っていない金融機関もありますので、財形住宅金融(株)のフラット35のメリットの一つですね。

ただし、財形住宅金融(株)のフラット35を利用できる方は、財形住宅金融(株)に出資している企業の社員さんなどに限られます。

まとめ

低金利が続く中、財形住宅融資は金利だけを見ればメリットが薄くなったといえますが、勤めている会社の利子補給制度、フラット35の借り入れなどと組み合わせれば、メリットが浮かび上がってきます。

自分の場合はそのメリットを十分に生かせるのか、事前の調査、検討が必要です。

財形住宅融資の制度についてお勤めの会社へ問い合わせるなど十分に下調べをしたうえで、上手に利用しましょう。

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