「住宅ローンこれで良かったかな・・」は遅れてやってくる
最近とても考えさせられ、また反省していることがあります。
それは・・
住宅を契約した後、または、土地を契約した後の方の相談が増えていることです。
相談に来ていただけるのをとてもありがたく感じるのと同時に、もっと早く相談にきてもらえるように、みなさんに十分伝えきれていない自分の無力さも感じます。
もちろん、契約後でも家計を見直したり、住宅ローンの商品を見直したりできることはたくさんあります。
ただ、契約してしまった以上、住宅にかける予算を調整することはできません。
住宅ローンの借り入れ額を減らすという選択肢もなくなります。
後で重すぎる住宅ローン返済だと気づいても、なんとか重い負担を他の部分でカバーできるような方法を考えるしかありません。
モデルハウスは夢いっぱい
モデルハウスや展示場を見ると、マイホームへの夢は限りなく膨らみます。
広いリビングで家族とくつろぐ姿や、友達や親せきを呼んでホームパーティーをする姿など明るいイメージだけが浮かぶと思います。
間取りや、部屋に置く家具や配置を考えるもすごく楽しいですよね。
私も家のことを考えるのは大好きです。
私はこれを「マイホームハイ」の状態と呼んでいます。(私個人の見解です。)
この状態だと、できるだけ住宅を買うのに前向きな情報しか頭に入ってきません。
(脳科学では”確証バイアス”といわれていて、自分にとって都合の良い情報や、自分の信じたいことを裏付けるような情報だけを集めやすくなるようです。)
・この物件は二度と出ない掘り出し物だ。
・同年代の人が同じぐらいの住宅ローンを組んでいる。
・銀行の審査が通ったから大丈夫。
・住宅、不動産の営業マンの「みんなこれぐらいの住宅ローンを組んでいます。」と言っている。
気持ちは住宅を買いたいほうへ傾いていますから、上記のような買うために都合の良い情報は積極的に集まってきます。(無意識に。)
反対に、住宅を買うのに不利な情報、考えるのがめんどくさい情報はできるだけシャットアウトしてしまいます。(これもまた無意識に。)
・子供の教育費は大丈夫?
・老後の資金は大丈夫?
このように本当は考えなければならないことは頭の隅へ追いやられてしまいます。
暗いイメージを持ちながら不安だらけで、住宅の契約をする方はいないでしょう。
契約するときは、将来への希望や、仕事をもっと頑張るぞという決意に満ちあふれていると思います。
それでも契約した後、時間が経ってから冷静になると「勢いで契約しちゃったけど住宅ローン大丈夫かな・・」と心配になる方が多いのです。
自分にとって重すぎる住宅ローン負担になることを後から気づかれて、「住宅を契約したこと自体を後悔している。」という方もみえます。
本来、将来への夢や希望が高まるはずの住宅購入でこのような思いをしてしまうのはとても残念なことです。
住宅の検討で一番にするべきこと
ここで改めてお伝えしたいことがあります。
それは・・
「住宅の検討で一番にするべきことは、あなたにとって適正な住宅予算を知る」
ということです。
「マイホームハイ」になる前の冷静な状態で、自分にとって適正な住宅予算を知っておくことはなにより重要です。
住宅の検討において他にもやるべきことはたくさんありますが、少なくともこれだけはやっておけば大きな後悔はせずに済みます。
銀行も住宅会社も不動産会社もあなたの将来の家計の状態までは考えてはくれません。
今のあなたは冷静に家計のことを考えられていますか?
あなたの家計の状態を把握して、守っていけるのはあなただけです。
ぜひ正しい順番で住宅の検討を行っていただき、夢のマイホームを実現して欲しいと願っています。
投稿者プロフィール

- 住宅不動産コンサルタント/1級ファイナンシャルプランニング技能士/宅地建物取引士
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株式会社ライフオブライフ代表。
住宅相談を専門とする住宅不動産業界歴19年のファイナンシャルプランナー。買う方の立場に立った「住宅コンサルティング」「将来家計のサポート」を行う
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