「もしイデコに加入している夫が亡くなったら、積み立てたお金はどうなってしまうの?」という疑問を持つ方も少なくないと思います。

結論から言うと・・

遺族が請求すれば、イデコの資産はすべて遺族に支払われます。

加入者本人が生きていれば、年金や一時金として受け取れ、加入者本人が死亡すれば遺族が死亡一時金として受けとれるということですね。

自分の積み立てた資産が自分と家族のために無駄なく使える、当たり前のことのようですが大事なことです。

以下より遺族が死亡一時金の支払いを請求する方法をみていきます。

 

iDeCoイデコ(個人型確定拠出年金):遺族がどうやって受け取るの?

遺族が死亡一時金の請求を行う流れは以下の通りです。

 

運営関連機関へ裁定請求書類を提出して死亡一時金を請求する

運営管理機関で裁定が行われる

裁定結果(支給または不支給)が死亡一時金を請求した人に書面で通知される

裁定結果が”支給”だった場合には、亡くなった方のイデコで運用している商品の売却手続きが行われ、規約等で決められたスケジュールに従い指定の口座に振込が行われる。

 

死亡一時金を受け取れる遺族は誰?

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※同順位内であれば、その並びの順番により順位が定められます。

※同順位者が2人以上いる場合(例:子が2人)は、死亡一時金はその人数によって等分して支給されます。(実務上は、代表者に一括して支給されます。)

(参考:個人型年金規約第130条)

 

死亡一時金の税金はどうなるの?

・死亡後3年以内に支給が確定した場合は、相続税の対象となりますが・・

「みなし相続財産(退職手当金等に含まれる給付)」として、法定相続人1人あたり500万円まで非課税となります。

「みなし相続財産」はあまり聞き馴染みのないワードだと思いますので ? が思い浮かんだ方も多いと思います。

難しいことは省きますが、「相続財産にはあたらないけど相続税法上は相続財産」とみなされるので、相続税の計算には入れないといけないということだけ覚えておいてください。

 

実際に計算してみましょう。

相続人:妻、子供2人

確定拠出年金の死亡一時金: 500万円

会社の死亡退職金:    1,000万円

 

非課税枠=500万円×法定相続人の数

で計算されます。

非課税枠=500万円×3人=1,500万円

 

確定拠出年金の死亡一時金:500万円 と  会社の死亡退職金:1,000万円で

ちょうど1,500万円の非課税枠の中におさまっているので、相続税は課税されないですね。

(今回の非課税枠の中で収まらなかったとしても、他の非課税枠を使うことが出来れば、必ずしも課税されるとは限りません。)

 

・死亡後3年を超えて5年以内に支給が決定した場合は「一時所得」として課税されます。

・本人が亡くなってから5年間裁定請求が行われない場合・・死亡一時金を受け取る遺族がいないものとみなされ、亡くなった方の相続財産とみなされます。

(確定拠出年金の死亡一時金としての受け取りはできなくなります。)

 

iDeCoイデコ(個人型確定拠出年金)の加入者が亡くなった場合のまとめ

今回の記事のポイント

遺族はできるだけ早く、死亡後3年以内に請求をしたほうが税制上有利になる場合が多いでしょう。

幸せ家族イメージ

iDeCoイデコ(個人型確定拠出年金)はいつから受け取れるの?

原則60歳から70歳までの間で受給を開始する年齢を選択することができます。

(70歳を超えても受給の手続きをしなかった場合は、一時金として全額支給されます。)

60歳時点で確定拠出年金への加入者期間が10年に満たない場合は、受給開始年齢が引き伸ばしされます。

 

8年以上、10年未満 → 61歳

6年以上、  8年未満 → 62歳

4年以上、  6年未満 → 63歳

2年以上、  4年未満 → 64歳

1月以上、  2年未満 → 65歳

 

つまり・・51歳で加入すると、61歳からの受給開始となるというふうに、受給年齢が上がっていきます。

50歳を超えてから加入する場合は気をつけたいところですが、受給年齢が上がるからといって決して不利になるということはありません。

自分のライフプランにあった計画を立てれば十分なメリットを得られます。

 

iDeCoイデコ(個人型確定拠出年金)の受け取り方法

受け取り方法は、一時金として一括で受け取るか、年金として分割して受け取るかの2種類ですが、運営管理機関によっては、その併用も可能です。

①一時金として一括で受け取る。

②年金として受け取る。

(5年以上20年以下の期間で、運営管理機関が定める方法で受け取る。)

③一部を一時金で受け取り、残りを年金で受け取る。

(運営管理機関によって取り扱いがないところもあります。)

 

一時金として受け取るメリット・デメリット

イデコで積み立てた資金を一括で一時金として受け取るメリットは、「退職所得控除」の範囲内であれば税金がかからない点です。

 

「退職所得控除」の計算方法は以下の通りです。

退職所得控除=(40万円×20年以下の年数+70万円×21年目からの年数)

 

この”年数”は何なのか?

これは会社の勤続年数とイデコの加入年数のどちらか長いほうが適用されます。

(加入年数は実際にお金をイデコへ拠出していた期間なので注意。)

 

仮に勤務年数が30年、イデコへの加入期間が28年という場合は、30年で計算されます。

 

退職所得控除は  40万円×20年+70万円×10年=1500万円  となります。

 

この退職所得控除は会社の退職金とイデコで積み立てた資金の合算から控除されるものですので・・

 

退職金2000万円、イデコの一時金1500万円だったとしましょう。

 

退職所得=

(退職金+イデコ-退職所得控除)×1/2=(2000万円+1500万円-1500万円)×1/2

=1000万円

 

このケースだと1000万円の所得として扱われることになります。

 

退職所得にかかる税金を計算してみると・・

 

1000万円×33%-1,563,000円=1,737,000円

 

住民税10% 100万円 もかかります。

 

なかなか持っていかれるな・・という印象です。

 

会社からもらえる退職金の額が大きい人は退職控除の額を超えてしまうこともあるので、年金としてもらう方法もショミレーションしておいたほうが良いでしょう。

 

 

年金として受け取るメリット・デメリット

イデコで積み立てた資金を年金として分割して受け取るメリットは、「公的年金控除」の範囲内であれば税金がかからない点です。

 

65歳未満

その年の年金収入が 70万円以下だと 非課税

 

65歳以上

その年の年金収入が 120万円以下だと 非課税

 

年金収入はイデコの年金分だけではなく、国民年金、厚生年金、企業年金、共済年金なども合算されますので、年金収入が公的年金控除を超える人は注意が必要です。

 

また、所得税や住民税がかかるだけでなく、健康保険料(国民健康保険料)や介護保険料なども上がりやすくなるので注意が必要です。

 

そこで公的年金を受給開始前の60歳~65歳の間だけ、イデコを年金で受給し、残りは一時金で受給するなどの方法も検討するべきでしょう。

 

iDeCoイデコ(個人型確定拠出年金)の受け取り方のまとめ

iDeCoイデコ(個人型確定拠出年金)は税制面の優遇が魅力的で60歳以降の資産作りに向いています。

 

そのメリットを十分生かすには、イデコに加入して拠出を始める前に、まず、退職金の額と年金がいくらもらえるのかなどを事前にシュミレーションして知っておく必要があります。

 

そのうえで、できるだけ非課税で受け取れる額が多くなるように、一時金として受け取るのか、年金として受け取るのか、またはその併用なのかを決めましょう。

 

イデコで60歳以降にどれだけの資産を作るのか目標を持ちながら、出口戦略も考えることが必要です。

定期預金で10%以上増やす!

 

こんなことを言うとすごく怪しい話に聞こえますが・・

 

iDeCoイデコ(個人型確定拠出年金)の中で定期預金運用をすれば可能です。

 

条件

積立金額:毎月1万円

積立期間:19年

運用商品:定期預金

運用利回り:0.01%

 

運用結果

元金:228万円

利息:2,167円

iDeCo運用手数料:40,853円

(運用先金融機関等により金額は異なります)

 

2,167円-40,853円=△38,686

 

ここまでだと「利息から手数料を引かれたらマイナスじゃないか!」

との声も聞こえてきそうですが・・

 

所得控除効果:+344,400円

 

これをプラスすれば・・

 

△38,686円+344,400円=305,714円

 

結果:定期預金なのに19年間で 305,714円 増えます。

 

なんと 13.4%の増加!

 

やはり、所得控除の効果が大きいですね。

 

積立をした分の所得税・住民税は取られないと言ったほうが分かりやすいでしょうか。

 

グラフで見ると利子で増えた分は薄っすらで見えないぐらいですが・・

 

増えた分はほぼ「所得控除効果」です。

iDecOイデコ積立グラフ

 

普通の定期預金だと・・

 

1,727円(税引き後)しか増えません。。

 

運用手数料の差も積み重なると運用結果に影響しますので、できるだけ手数料が安い金融機関を選ぶのもコツです。

 

ただし、定期預金以外の商品でも運用したい場合は、商品ラインナップも重要なので十分考慮して金融機関を選んでください。

 

本来、iDeCo(イデコ)ではもう少し積極運用することをオススメしていますが、中には「少しでもリスクがあるのはどうしてもイヤ!」という方もみえますので・・

 

こんな運用もあるよというご紹介でした。

(とはいうものの特に20代~40代の方は無理のない範囲で積極運用にも挑戦してみましょう!)

確定拠出年金イメージ

iDeCoイデコって何?

ここ最近の低金利や公的年金制度に不安を感じる方も多く、自分たちで老後の年金資金を作らなければと、資産運用を考える方も増えてきました。

 

老後の資産形成に向いている制度の一つがiDeCoイデコです。

 

新たな年金制度として2001年に国が定めた税制面でとても有利な制度です。企業を通じて加入する方も増えてきましたが、NISAなどにくらべてもまだまだ認知度が低く、金融機関が宣伝しているのもほとんど目にしません。

 

制度内容は、加入者が毎月の掛け金を積み立て、預金、保険、投資信託などで運用するというものです。

 

運用ですので、運用成績次第で将来受け取る金額も変わります。

 

改正法案が成立して、2017年1月からiDeCOイデコの対象者に、「主婦」「公務員」「企業年金のある会社員」も加わり基本的に誰でも加入できるようになりました!

これからiDeCOイデコのメリット・デメリット、運用方法などをご紹介していきます。

 

iDeCOイデコ拠出限度額一覧

拠出限度額
自営業者等 月額8.6万円

(年額81.6万円)

専業主婦等※1  月額2.3万円

(年額27.6万円)

企業年金等に加入していない方   月額2.3万円

(年額27.6万円)

企業年金に加入している方や公務員・私学共済加入者の方※1 月額2.0万円

(年額24.0万円)

または

月額1.2万円

(年額14.4万円)

※1、2017年1月から新たに加入できるようになる方(一部例外あり)

※改正(2018年1月1日施行):厚生労働省HPより

これまで確定拠出年金の掛金は、月単位で拠出することとされていましたが、平成30年1月からは12月から翌年11月までの範囲において、複数月分をまとめて拠出することや、1年間分をまとめて拠出することが可能となります。(納付は1月から12月までの範囲内で行います。)

これにより、ボーナス月にまとめて掛金を納付するなど、加入者のニーズに合った掛金の納付が可能となります。

以下よりiDeCoイデコについての解説を中心にしますが、運用方法などは企業型にすでに加入している方にも参考にして頂けると思います。

 

 

iDeCoイデコ(個人型確定拠出年金)のメリット、デメリット

この制度の最大のメリットは「税制の優遇」が手厚いことです。
しかも、掛金の積立時、運用時、受け取る時の3つの時点で税制の優遇があります。

 

・掛金積立時・・所得控除により所得税、住民税が減る

・運用時・・運用益は非課税

・受け取り時・・退職所得控除、公的年金等控除により所得税、住民税が減る

 

掛金積立時の優遇だけで・・

例えば毎月2万円ずつ掛金を積み立てた場合、所得税率20%とすると住民税10%と合わせて年間7万2千円の節税効果があります!

 

毎年、確定拠出年金以外で積み立てて運用した場合(利子は分離課税)との比較を示したのが下のグラフです。

 

年齢:35歳
家族:妻(専業主婦)、子供2人
年収:500万円(年1%ずつ上昇)
掛金:毎月2万円
拠出期間:35歳~59歳まで(24年間)
想定運用利回り:2.0%

黄色:所得税、住民税の減税効果
緑色:利息の非課税効果による上乗せ分
赤色:普通の投資信託などで運用した場合の利息(分離課税)

確定拠出年金グラフ
※シュミレーションは概算です。将来の年収、所得税、家族構成などにより変化します。

 

銀行窓口などで買う普通の投資信託などで運用していたとすると、赤色の利子約135万円だけになります。

 

黄色と緑色の部分が所得控除と積立利子非課税の2つの税効果を表しています。

 

所得控除:106万円

積立利子非課税:40万円

 

確定拠出年金では同じ運用成績だったとしてもこれだけ上乗せされます。

 

現状は超低金利ですので、銀行預金だけで運用するのと比べるともっと差が出る可能性もあります。

 

NISAと比較すると・・

 

掛け金積立時の所得控除はNISAにはありませんのでこの部分はNISAより優遇されています。

 

確定拠出年金の商品は、投資信託であっても金融機関の窓口で個別に買える商品と違って購入手数料がかからないのも大きなメリットです。

 

デメリットの1つは早くても60歳まで引き出せないということです。

 

老後資金を作るためと割り切れば、このデメリットは目をつむれると思います。

 

デメリットの2つ目は、運用の指示だけを行う「運用指図者」になり、掛金を積み立てできない場合でも口座管理の手数料は毎月かかることです。

 

運用指図者になるのは以下のようなケースです。

・転職や退職をして公務員や専業主婦になった「企業型確定拠出年金」の加入者が「個人型確定拠出年金」へ変更した場合

・「企業型確定拠出年金」の加入者が転職し、転職先にその他の確定給付型の企業年金制度(厚生年金基金や確定給付企業年金など)がある場合

・自分で掛金を積み立てないことを選んだ場合

 

2017年1月からの制度改正で、個人型確定拠出年金へ変更した公務員や主婦なども引き続いて掛金の積み立てを行うことができるようになりますので、デメリットもほぼ解消されます!

 

金融機関がすすめるものは良い金融商品?

年金制度に不安を感じる方に、将来の年金を補うための資産運用として、金融機関、保険会社がすすめる商品は、「個人年金保険」や、「投資信託」などが多く、ここ最近では「ラップ口座」の勧誘にも力を入れています。

 

しかし、金融機関のすすめる商品の多くは購入手数料や運用手数料が高かったりするので、確定拠出年金のほうが購入手数料がかからない、運用手数料が比較的安いという点でも有利です。

 

口座の管理のため以下の手数料がかかります。

・毎月の手数料:約170円~650円
・初回に1回だけ払う手数料:約2,700円~6,000円

 

金融機関ごとの手数料の情報は個人型確定拠出年金ナビが見やすいです。

 

iDeCoイデコ(個人型確定拠出年金)はどうやって運用する?

資産運用の重要なキーワードが「アセット・アロケーション」です。

 

資金運用目的・運用姿勢に合わせ、リスクを分散しつつ、資産(アセット)を配分(アロケーション)することです。

 

簡単にいうと分散投資なのですが、「トヨタの株とユニクロの株で分散」ということではありません。もっと大きな枠組みの分散です。

 

主な分散投資の枠組みは・・

 

国内株式、国内債券、外国株式、外国債券、コモディティ(金や石油などの実物資産)、現預金などです。

 

これらの資産クラスをどの割合で分散して保有するのかを決めていきます。「資産配分がリターンの8〜9割を占め、銘柄やタイミング選びは残りの1〜2割にすぎない」ということが良くいわれます。

 

リスク許容度の確認

運用目的、リスクに対する考え、投資経験など一定の項目を点数化し、個人のリスク許容度を診断します。

 

その結果、導き出されるアセットアロケーション・モデルの一例です。導き出された割合と同じになるように、各資産クラスの商品を購入していきます。

 

積極投資型
アセットアロケーション・ハイリスクハイリターン

 

安定投資型
アセットアロケーション・ミドルリスク

 

安定重視
アセットアロケーション・ローリスク

 

安定重視型商品・・現預金、積立年金保険、MMFなど

安定投資型・・国内債券(インデックス型)、国内株式(インデックス型)、先進国債券(インンデックス型)など

積極投資型商品・・国内株式(アクティブ型)、先進国株式、新興国株式、新興国債券、REIT、コモディティファンドなど

 

運用メンテナンス

運用を始めたら定期的なメンテナンスが必要です。

 

なぜかというと、当初に決めた投資した商品も時間が経つと値上がり値下がりし、割合も同じではなくなってきますので、当初に決めた割合に戻していく必要があるからです。

 

最低でも年1回ぐらいは見直しを行いたいです。

 

そこで行いたいのが「リバランス」です。リバランスの方法は2つあります。

  1. 毎月の拠出金で購入する商品の配分を変更する。(配分変更)
  2. 値上がりした商品を売って、値下がりした商品を買い増して、当初に決めた商品の割合に戻す。(スイッチング)

注意点:

スイッチングの際の売買手数料は無料ですが、信託財産留保額がかかる商品もあります。

スイッチングは金融機関によって回数に制限があります。

 

申し込み方法

個人型確定拠出年金を始めるには口座を作る必要があります。

 

まず、金融機関に電話かインターネットで資料請求をします。そして、送られてきた申込書に必要事項を記入して送付します。

 

会社員以外の方はこれで口座開設が完了します。

 

会社員が加入する場合は、申込書とあわせて、事業主の証明書(事業所登録申請書兼第2号加入者に係る事業主の証明書)の提出が必要です。

 

証明書だけ会社へ提出して署名と捺印をしてもらいましょう。

 

また会社員の場合、掛金の支払い方法は給与天引きか、銀行口座からの引き落としの2つから選べます。

 

iDeCoイデコのまとめ

これまで、個人型確定拠出年金に加入できるのは自営業者などの第1号被保険者と企業年金のない会社の社員だけでした。

 

改正法案が成立して、2017年1月から主婦、公務員。企業年金のある会社員も対象になり、誰でも加入できる制度になりますので、一気にメジャーな制度になる可能性を秘めています。

 

※本文中の投資手法は一例であり、投資結果を保証するものではありません。

 

こちらの記事も参考にしてください。

http://fp-lifeoflife.com/pension4

http://fp-lifeoflife.com/pension3

http://fp-lifeoflife.com/pension2