金利タイプ構成比

出典:住宅金融支援機構、金利タイプ構成比の推移 H17/10~H18/3(小数点以下四捨五入)

 

上記のデータを見ると、個人的には思ったより、変動金利型を選んでいる方が多くて、固定金利型を選んでいる方が少ないなという印象です。

住宅ローンを検討するときに多くの方が迷われるのが「変動金利型」にするか「固定金利型」にするかの選択です。

「変動金利を選んでいる人が多いなら私も変動にしようかな・・」と思われた方も少し待ってください。

今回の記事では、「変動金利型」と「固定金利型」のメリット、デメリット、選択するときに気を付けるべきことなどをまとめていきますので、重要な選択をするうえでの参考にして頂ければと思います。

 

変動金利

変動金利は返済途中、半年ごとに金利が見直される住宅ローンです。

ほとんどの金融機関において、金利タイプの中では金利が一番低く設定されています。

金利は半年ごとに見直されますが、半年ごとの金利の見直しで返済額が変わるわけではなく、一般的には返済額の変更は5年ごとに行われます。

また金利の見直し後の返済額は前回の125%までしか上がらないルールがあります。

例えば毎月の返済額が10万円だった場合、どれだけ金利が上昇していても5年後の返済額の上限は125%の12万5,000円となります。

気を付けたいのが、仮に返済額が140%にアップした場合、残りの15%は免除されるわけではないことです。

次の更新時に繰り越されることになります。

この場合は、毎月の返済額に占める金利分が増え、元金分が減りますので、借入元金が当初の計画よりなかなか減らないという事態になります。

さらに金利が上昇してしまうと・・毎月返済額のすべてが利息分のみになってしまい、借入元金が減らないどころか、支払いきれない利息分(未払利息)も積みあがっていくという事態になります。

現状の金利水準であれば最悪の事態になる可能性は低いとはいえ、このようなリスクもあることは知っておくべきだと思います。

 

メリット:

・金利が上昇していかなければ固定金利と比べて、低い金利での返済が続けられる。

 

デメリット:

・金利が上昇すると固定期金利より返済額がアップしてしまう。

・大幅な金利上昇が起こった場合、未払利息が積みあがる可能性がある。

 

 

固定金利(全期間固定型)

固定金利(全期間固定型)は返済期間中、ずっと金利が固定されるので返済額も変わりません。

フラット35などがよく知られていますが、各銀行が独自の商品として扱っている場合もあります。

 

メリット:

・金利が固定されるので返済額が増える心配が無く、ライフプランの計画が立てやすい。

 

デメリット:

・変動金利より、高めに金利が設定されているので、低金利が続くと変動金利より返済額は多くなる。

 

 

固定金利(期間選択型)

固定金利(期間選択型)は3年、5年、10年など金利が固定される期間を選択できます。

当初、選択した期間内は金利が固定され返済額も変わりません。

選択した固定金利期間が終了すると、その時点の金利で固定金利か変動金利かを選択することになります。

変動金利のような「125%ルール」は無く、その時点で金利が上がっていれば、上がっている分だけ毎月の返済額は増えます。

 

メリット:

・出費が多く見込まれる期間だけは固定にしておくなど、ライフプランに合わせた返済計画に役立つ。

 

デメリット:

・固定金利期間が終了した後の金利上昇によっては、全期間固定型より返済額が増えてしまう可能性がある。

 

まとめ

どの金利タイプにおいてもメリット、デメリットがあるので、どの方にもあてはまる一つの最良な選択肢というものは存在しません。

一生涯の収支、ライフプランを計画したうえで

これらの点についてじっくり考えながら、今後の経済状況、金利水準なども予想しながらそれぞれの家計に合った金利タイプを選択する必要があります。

金利の予想は経済学者でも難しいです。

安易に他人が「今後も低金利は続くはずですよ」という言葉を鵜呑みにして行動して、違う結果になれば後悔が残ると思います。

最期には、自分の判断を信じるしかありません。

今後の金利水準も低いまま推移すると予想し、万が一金利上昇した場合でも、繰り上げ返済、借り換えなどの素早い対応ができる方なら変動金利の選択も可能です。

そうでない場合は、固定金利を中心に住宅ローン返済の計画を立てていく必要があると言えます。

 

夫婦のイメージ

住宅ローンをこれから組む予定の方は、団体信用生命保険の存在はすでにご存じかと思います。

念のために、団体信用生命保険(団信)とは・・

住宅ローンを組んだ方が返済中に、亡くなったり、所定の高度障害になられたときに、残りの住宅ローンの残債を返済してくれる制度です。

この制度は良く知られているために、「夫婦で住宅ローンを組んでも団信があるから安心だ」と多くの方が感じていると思います。

しかし、団体信用生命保険がすべての住宅ローンの残債を返済してくれないケースがあることはご存知でしょうか?

これからそのようなケースをご紹介していきます。

団体信用生命保険で残債すべてを返済できる場合

まず、団信ですべての住宅ローンの残債を返済してもらえるケースを見てみましょう。

夫か妻が全額の住宅ローンを1人で組む場合

例えば、妻が専業主婦の場合は夫の収入だけで住宅ローンを組むことになります。

夫が亡くなった場合は、住宅ローンの残債はすべて団信で返済してもらえ、残された妻が住宅ローンを返済していく義務はなくなります。

これなら残された妻も安心できます。これは分かりやすいケースですね。

団体信用生命保険で残債すべてを返済できない場合

ここからが本題ですが、団信ですべての住宅ローンの残債を返済してもらえないケースです。

3つの住宅ローンのパターンがあります。

1、収入合算して連帯保証で住宅ローンを組む

2、収入合算して連帯債務で住宅ローンを組む

3、夫婦でペアローンを組む

※それぞれの住宅ローンの詳しい説明はこちらの記事もご参照ください。

収入合算して連帯保証で住宅ローンを組む

連帯保証人は債務者が返済不能になった場合のみ、返済の義務を負います。

例えば、夫の収入に妻の収入を合算する場合、夫が債務者となり、妻は連帯保証人となります。

この場合、団信に加入できるのは夫だけです。

夫が亡くなった場合はどうなるのでしょうか?

その後の妻の返済は全額免除されます。

妻が亡くなった場合はどうなるでしょうか?

妻が亡くなっても夫の返済は免除されません。

(夫が連帯保証人になる場合、夫と妻の立場は逆になります。)

妻はあくまでも連帯保証人なので、団信には加入できないからです。

この場合は危険度が増します。

妻が亡くなって妻の収入がなくなっても、夫はその後も1人の収入だけで、住宅ローンを返済し続けることになります。

収入合算して連帯債務で住宅ローンを組む

例えば、夫が主債務者、妻が連帯債務者となり、3,000万円の住宅ローンを組んだとします。

この場合、夫も妻も3,000万円の債務を負います。

どういうことかというと・・

3パターンのどれでもOKということです。

貸したほうの銀行から見れば、夫と妻のどちらにでも3,000万円の返済を請求できるということになります。

注意するべきことは、民間金融機関で連帯債務の住宅ローンを組んだ場合、主債務者しか団信に加入できないことが多いことです。

夫しか団信に加入できない住宅ローンの場合・・

数年後に夫が亡くなった場合、夫の住宅ローン残債は団信で返済されるので妻が返済する必要はありません。

妻が亡くなった場合は、夫は1人の収入で住宅ローンを返済しなければなりません。

一部例外として、フラット35など一部の住宅ローンは連帯債務の住宅ローンを組んだ場合でも、夫婦で団体信用生命保険に加入できます。

下記に参考として、連帯債務において夫婦のどちらかに万が一のことがあった場合に全額返済される団信に加入できる住宅ローンの事例をご紹介します。

・フラット35 デュエット

連帯債務者であるご夫婦2人で加入することができる制度です。ご夫婦のどちらか一方の加入者が死亡または所定の高度障害状態になられた場合には、住宅の持分や返済額等にかかわらず、残りの住宅ローンが全額弁済され、ローンの返済義務は残りません。また、「デュエット」を利用できるご夫婦とは、戸籍上の夫婦、婚約関係、内縁関係にある方々です。

フラット35HPより

・三井住友銀行 クロスサポート(連生団体信用生命保険付住宅ローン)

夫婦でペアローンを組む

ペアローンは夫婦それぞれが住宅ローンを借ります。

夫婦が自分の住宅ローンに対してそれぞれ債務を負い、お互いに住宅ローンの連帯保証人になります。

例えば、3,000万円の住宅ローンを組む場合、夫が2,000万円を組み、妻が1,000万円組むというようなパターンが考えられます。

この場合、団信は夫婦それぞれで加入します。

数年後、夫が亡くなったとしたら、夫の分の住宅ローンは団信で返済されますが、妻が組んだ住宅ローンはそのまま返済していかなくてはいけません。

まとめ:夫婦で住宅ローンを組む場合の団体信用生命保険の考え方

夫婦のどちらかに万が一のことがあった場合の危険度は夫と妻の収入の差によっても変わってきます。

特に夫婦の内、収入が多い方に万が一のことがあった場合に備えて、より手厚い保障を準備しておくことが必要です。

夫婦のどちらかに万が一のことがあった場合、団信で返済できるのはどれだけなのか、事前に十分な確認とライフプランニングでのシュミレーションが必要です。

団信だけで返済しきれない場合は、生命保険で補うことも必要となります。

住宅ローン控除を受けられる中古住宅の条件

中古住宅の場合は以下の2つの条件のうち、いずれかを満たす必要があります。

 

(1)築年数が以下の規定の年数以内であること

 

(2)耐震レベルが一定の基準をクリアした建物(下記のいずれか1つを満たせばOK)

 

つまり・・

(1)の条件を満たすかどうかは、構造と築年数で判断されます。

 

(1)の条件を満たさない場合・・

であっても、耐震レベルが一定の基準をクリアした建物であることを(2)で証明できれば、住宅ローン控除は受けられます。

 

それでは、(2)のそれぞれの方法について見ていきましょう。

 

耐震適合証明書を取得する

耐震基準適合証明書は、建物が耐震基準を満たしていることを証明する書類です。

指定性能評価機関や、建築士事務所登録を行っている事務所に所属する建築士が発行できます。

費用は7万円~のようですが、指定機関、建築士事務所によって金額は変わりますので、よく検討したほうが良さそうです。

 

住宅性能評価書(耐震等級1以上)を取得する

住宅性能評価書は「住宅性能表示制度」に基づいて、国土交通省の登録を受けた第三者機関から発行されます。

住宅性能表示制度は住宅の性能を表示する基準は10項目で、それぞれが更に細かい項目に分かれており、住宅取得者が比較検討しやすいように、等級や数値が示されています。

建物の点数表のイメージが一番近いでしょう。

また、トラブルが起こった時は指定住宅紛争処理機関(各地の弁護士会)に紛争処理の申請ができます。

申請料は1万円です。

 

 

既存住宅売買瑕疵保険

既存住宅売買瑕疵保険は、中古住宅の検査と保証がセットになった保険制度で、

住宅専門の保険会社(住宅瑕疵担保責任保険法人)が保険を引き受けます。

既存住宅売買瑕疵保険に加入するためには、住宅の基本的な性能について、専門の建築士による検査に合格することが必要なので、一定の性能が確認された住宅の取得が可能となります。

後日、売買された中古住宅に欠陥が見つかった場合は、補修費用等の保険金が事業者(事業者が倒産等の場合は買主)に支払われます。

注意点:1981年(昭和56年)5月以前のいわゆる「旧耐震基準」の中古住宅は原則、保険引受が不可となります。

 

また、保険期間は

売主が宅建業者の場合:5年間または2年間

個人間売買の場合:5年間または1年間

となります。

 

料金は、保険期間、保険金額、特約、床面積、構造などによって異なります。

一戸建てだと、4万円~8万円ぐらいに収まるでしょう。(宅建業者売主型の場合)

個別の住宅の条件によって金額は変わりますので、事前に見積書を作成してもらったほうが良いです。

その他の主な条件

まとめ

「耐震適合証明書」、「住宅性能評価書」、「既存住宅瑕疵保険」

これらの制度を利用することで、

でも住宅ローン控除を受けられる可能性は高まります。

ただし、中古住宅の売買の現場において、これらの制度の導入が一般的に行われている状況とはいえません。

実際の取引現場においては、売主・買主のどちらが費用負担をするのかということも検討するべき点です。

費用対効果の検証も必要ですが、住宅を買う方にとって、住宅ローン控除を受けるための制度というだけではなく、今後住み続けるのに安心な住宅なのかを判断する一つの材料になるでしょう。

住宅ローン控除とは何か?については、こちらの記事を参考にしてください。

http://fp-lifeoflife.com/tax-cut

 

よく雑誌、本、ネット情報の家計相談などで

「住宅ローンの返済は毎月給料の25%以内におさえましょう。」

「家賃は毎月給料の25%以内におさえましょう。」

というアドバイスを目にしますが・・

結論から言うと、住宅ローンを借りても家計が長期にわたり安心なのかを判断する基準としては

「返済比率25%以内」はほとんど意味がありません。

なぜ意味が無いのかこれからその理由を説明します。

また、返済比率だけで判断しない正しい方法も紹介します。

返済比率とは何か?

返済比率は「年収に占める年間返済額の割合」です。

(返済負担率という場合もありますが意味は同じです。)

返済比率は本来、銀行などの金融機関がいくらまでのローンなら貸しても大丈夫か?

ということを判断する基準となるものです。

例えば、住宅金融支援機構の【フラット35】での総返済比率の基準は以下の通りです。

年収400万円未満400万円以上
基準30%35%

平成19年10月1日に上記の基準に変更されました。

それ以前は月収の基準などもあってもう少し厳しかったのですが、ゆるくなりました。

より多くの金額を借りやすくなったのは良いことなのか悪いことなのかなんとも言えないところです。

それでは、フラット35だといくらまで借入可能なのか年収例で見てみましょう。

フラット35だといくらまで借入可能なのか

年収600万円の場合年収800万円の場合
金利1.34%左と同じ
返済期間35年左と同じ
返済方法元利均等左と同じ
返済比率35%左と同じ
借入可能額5,864万円7,819万円
毎月返済額17.5万円23.4万円

※シミュレーションは金利、他のローンの借入状況などの諸条件によって変わりますので、借入を保証するものではありません。最新の金利情報もご確認ください。

フラット35では上記の金額まで借入できる場合があります。

この毎月返済額では家計負担が重いなあと思われる方も少なくないでしょう。

金融機関が「貸してくれる金額」と「無理なく返済できる金額」は同じではありませので当然の感想だと思います。

返済比率25%の場合いくらまで借入可能なのか

次に、同じ年収例で返済比率25%の場合いくらまで借入可能なのか見てみましょう。

年収600万円の場合年収800万円の場合
金利1.34%左と同じ
返済期間35年左と同じ
返済方法元利均等左と同じ
返済比率25%左と同じ
借入可能額4,188万円5,585万円
毎月返済額12.5万円16.7万円

※シミュレーションは金利、他のローンの借入状況などの諸条件によって変わりますので、借入を保証するものではありません。最新の金利情報もご確認ください。

それでは次に返済比率25%なら家計は安心なのか?

を考えてみましょう。

返済比率25%が家計が安心である目安にならない理由

上記事例と同じぐらいの年収の方は、返済比率25%の場合の毎月返済額をどう感じますか?

「この返済額なら大丈夫そうだな」

と思われる方もいれば

「この返済額でもキツいな」

と思われる方もいるでしょう。

返済比率だけで、住宅ローンをいくらまで借りてよいのか判断できるのであれば、こういった直感の違いは起きないはずですよね。

どちらかの直感が間違っているのでしょうか?

この直感の違いはどこからくるのでしょうか?

答えはこの試算に表れていない家計状況の違いです。

同じ年収であったとしても

・年齢

・金融資産の金額

・生活費として必要な金額

・教育費として必要になる金額

・趣味で使う金額

・将来、年金としてもらえる金額

・民間保険の保障内容、保障金額

・社会保険の保障内容、保障金額

・将来、相続する資産の有無

これらの条件は個々人によって千差万別です。

例えば、同じ年収600万円の人が2人いたとします。

・年収600万円、世帯主年齢30歳、子供2人(2歳、0歳)、金融資産300万円

・年収600万円、世帯主年齢48歳、子供1人(23歳社会人)、金融資産1,500万円

上記の2人の方では、今後教育費として必用になる金額も、使える金融資産の額もまったく違います。

年収と返済額だけで数字が導き出される、返済比率だけで判断はできません。

また、人生において何にお金を優先的に使いたいと思っているかが重要です。

・子供の教育に優先的にお金を使いたい。

・趣味に優先的にお金を使いたい。

・住宅に優先的にお金を使いたい。

・老後の資金を十分に貯めておきたい。

これらの考えは個人によって違い、それは他人が口出しできることではなく、当然あなたが決めることです。

ですから、すべて考慮して検討しなければ、本当に家計にとって大丈夫な住宅ローンなのかということは判断できません。

これらは返済比率だけで他人が決めることではありません。

返済比率25%であろうと30%であろうと、返済が重いと感じる人もいれば、返済できると感じる人もいるのは当然です。

まとめ:返済負担率だけで住宅ローンを判断しないただ一つの方法

あくまで返済比率は、銀行などの金融機関がいくらまでの住宅ローンなら貸しても大丈夫か?ということを判断する基準となるものです。

これを、住宅ローンを借りても家計が長期にわたり安心なのかを判断する基準として使うのは危険です。

「返済比率25%」はもちろん「返済比率20%」であったとしても、将来多くのお金を優先して使いたい予定があるなら、安心できる目安にはなりません。

これまでみてきたように返済比率だけでは、住宅ローンの負担が大丈夫かを判断できません。

家計が長期にわたり安心なのかを判断するためには、一生の収入と支出のシミュレーションが必要です。

これを「ライフプラン」といいます。

・年齢

・金融資産の金額

・生活費として必要な金額

・教育費として必要にな金額

・趣味で使う金額

・将来、年金としてもらえる金額

・民間保険の保障内容、保障金額

・社会保険の保障内容、保証金額

・将来、相続する資産の有無

これらの個人のデータを表に落とし込むことで、一生涯のお金の出入り、金融資産の増減を目に見えるようします。

数字が目に見えれば、自分で住宅ローンの負担が大丈夫なのかどうか判断できるようになります。

ライフプラン表を作ると一生涯のお金の動きが見えてきます。

キャッシュフロー表

・どのタイミングでどれだけの教育費がかかるのか

・住宅ローンを返済しながらでも家計は赤字にならないか

・老後の資金は残るのか

ライフプランを作れば、これらの疑問の答えも具体的な数字で見えてきます。

住宅会社や不動産会社の言う「これぐらいのご年収の方はこれぐらい住宅ローンは借りています。」などの言葉をうのみにしないことが賢明です。

「他の人と同じ」というところで安心感を持ってしまうのですが、そこが落とし穴です。

あなたのお金の使い方を他人に”おまかせ”にしないことがを忘れないでください。

客観的なデータがあれば自分で将来は安心なのか判断することもできます。

どうしても分からない部分だけ専門家のアドバイス聞くというだけでも十分です。

住宅ローンで失敗しない方法は下部から↓↓↓↓

いざとなったら医療保険に助けてもらいたいなと思う人は少なくないと思います。

ではその「いざ」という時はどんな時でしょうか?

すぐに思い浮かべられるのは、長期入院になったり、長期にわたり入退院を繰り返すことでしょう。

結論から言うと、医療保険は数年にわたる長期入院をした時には役に立ちません。

どのような時に医療保険は助けてくれて、どのような時は役に立たないのか。

そこを検証していきたいと思います。

医療保険における入院日数の数え方

医療保険には「180日ルール」ともいわれる、独特の入院日数の数え方があります。

医療保険では、1回目の入退院後に 同じ原因で180日以内に再入院 することになった場合、最初の入院と2回目の入院を合わせて一つの入院として扱います。

例えば、40日入院して、退院後120日経過後に同じ病気で再入院(50日)した場合を考えてみましょう。

普通は、50日の入院と40日の入院を合計2回したと考えますよね。

しかし、医療保険では、同じ病気で1回目の入院から180日以内に2回目の入院をしていますから、これらを合算することになります。

つまり、50日+40日 で一入院とされ 90日の入院を1回したと考えます。

一入院の支払限度日数の仕組み

では上記のような入院をした場合にいくらの給付金がもらえるのでしょうか?

一例として医療保険は以下のような一般的な商品に加入していたとします。

通算支払限度日数: 1,000日

一入院の支払限度日数: 60日

入院給付金: 日額10,000円

医療保険支払限度日数

なぜ、このようなことになるのでしょうか。

理由は・・

180日ルール

一入院の支払限度日数60日

まず、「180日ルール」で90日の一入院とみなされます。

そのうえ、「一入院の支払限度日数60日」によって60日分はもらえますが、30日分はもらえません。

医療保険の仕組みが役に立つケース

医療保険の仕組みが生かせるケースも見てみましょう。

・1回目の退院から180日経過後に、同じ病気で再入院した場合

この場合は、180日後に再入院していますので、1回目と同じ病気であっても別々の入院とみなされ、50日+40日の90日分が支給されます。

180日後であれば、違う病気はもちろん、同じ病気でも支給されるということですね。

・1回目の退院から120日後に、違う病気で入院した場合

医療保険180日3

この場合は最初の退院から120日後にまた入院をしていますが、「1回目と違う病気」なので、50日+40日の90日分が支給されます。

ただし、このケースも 最初の入院と2回目の入院を合わせて一つの入院として扱う 保険会社も例外としてあります。

その場合、給付条件はさらに厳しくなりますのでご注意ください。

通算支払い日数1,000日の意味

「通算支払い日数1,000日」が強調されることで、1,000日も保障してくれるなら安心だろうと思いがちですが・・

1,000日連続の入院を保障してくれるわけではありません。

あくまで通算で1,000日です。

通算1,000日の入院日数を必要とする人がどこまでいるのかも疑問です。

1入院60日までの保障だとしたら、少なくとも 60日×16回 は入院しないと1,000日には達しません。

しかも、180日以上の間隔を空けて

つまり「通算支払い日数1,000日」は限られた条件で入退院を繰り返す人にはありがたいですが、長期の入院をする人には役に立たないということです。

「通算支払い日数1,000日」はうれしいと感じるでしょうか?

まとめ

医療保険はいざというときに、支払う保険料に見合った十分な保障が受けられるかが重要ですが・・

・180日ルール

・1回目の入院と2回目の入院は同じ病気か?

・一入院の支払い限度日数

上記で検証してきたこれらの仕組み、条件によって、入院した日数分の全額支給が受けられないケースがあることも知っておくべきです。

これらの内容は保険会社が分かりやすくお客様に知らせるべきだとは思いますが、約款等を細かく自分で確認しないと分からないことが多いです。

不安だからなんとなく医療保険に入るのではなく、まず、ライフプランニングを行ってから、高額療養費制度、勤務先の健康保険制度などの内容を確認しましょう。

ライフプラニングによって不足分があることが分かった場合は貯蓄などで対応することも考えましょう。

そのうえで、医療保険は病気に備える最後の手段ととらえ必要な分だけ加入しましょう。

なにより、保険に頼らなくても大丈夫な家計を目指すことが一番重要です。

医療イメージ

医療費が月1千万円かかったら自己負担はいくらでしょうか?

極端な例ですが話を分かりやすくするために、あえて最悪の事態で考えてみましょう。

この1千万円は公的保険が適用される医療費です。

ですから、保険が適用されれば自己負担額はもっと少なくなります。

現役世代の自己負担割合は3割ですから、原則通りだと月300万円の負担になりますが・・

これでもかなり重い負担です。

そこでさらに助けになるのが「高額療養費制度」です。

高額療養費制度とは

高額療養費制度とは、医療機関や薬局の窓口で支払った額(※)が、ひと月で上限額を超えた場合に、その超えた金額を支給する制度です。

高額療養費制度

※厚生労働省ホームページより

※この表は69歳以下の場合ですので、70歳以上の方は別表となります。

医療費、ひと月の上限額は上記の表で計算されます。

医療費がひと月1,000万円 かかったとすると、自己負担の上限はいくらになるでしょう?

区分 イ (年収約770~年収約1,160万円の場合)

167,400円+(1,000万円-558,000円)×1%

=344,180円

区分 ウ (年収約370~年収約770万円の場合)

80,100円+(1,000万円-267,000円)×1%

=177,430円

区分 エ (~年収約370の場合)

57,600円

ひと月で1,000万円の医療費がかかってしまうと、家計にも大打撃ですが、高額療養費制度によって、ひと月の医療費がかなり減額されることが分かります。

これならかなりの安心感があるのではないでしょうか。

3回以上、医療費の自己負担上限額に達すると上限額がさらに下がります。

1年間に3回以上、医療費の自己負担上限額に達すると、4回目から上限額がさらに下がります。

いくら高額療養費制度によって支給されるとはいっても、1年間に何回も上限の医療費を支払えば、負担も重なりますから非常に助かる制度です。

これが「多数回該当」の仕組みです。

高額療養費制度(多数回)

※厚生労働省HPより抜粋

どのような医療費が対象?

保険が適用される診療に対して、患者が支払った額が対象となります。

入院中の「食事代」、「差額ベッド代」、「先進医療にかかる費用」は対象になりませんのでご注意ください。

高額療養費制度のお金はいつどうやってもらえる?

基本的には、病院で全額支払った後に申請することで、3ヶ月後ぐらいに高額療養費は支給されます。

一旦、全額立て替え払いして、後日、高額療養費が戻ってくるということですね。

一時的であっても全額支払うのは大変だというか方は、事前に「認定証」を入手しておけば、病院窓口で支払うのは自己負担分だけで済みます。

認定証の交付手続きについては、加入している健康保険組合、協会けんぽ、または市町村(国民健康保険・後期高齢者医療制度)などによって異なりますので、自分が加入している医療保険に確認してください。

まとめ

高額の医療費がかかった時に、助けになるのは高額療養費制度だけではありません。

会社員や公務員の方は病気やケガで働けなくなったときに、「傷病手当金」を受けることができます。

3日連続で欠勤した後、4日目以降から標準報酬額の3分の2に相当する額が最長1年6ヵ月支給されます。

会社員や公務員の方はご自分の勤務先の医療費の支給制度がないかどうかを確認しましょう。

勤務先の医療費支給制度もかなり充実している場合があります。

高額の医療費がかかった場合に、助けになるのは民間の医療保険だけだと思っている方も多いですが、民間の保険よりも充実した公的制度があることを知っておきましょう。

すべてを民間の医療保険だけで備えようと思うと、保険料もどんどん膨らんでしまいます。

公的制度を十分に調べ、足りない部分だけを民間の医療保険で補いましょう。

そうすれば、万が一にも備えられ、かつ保険料も抑えられます。

「もしイデコに加入している夫が亡くなったら、積み立てたお金はどうなってしまうの?」という疑問を持つ方も少なくないと思います。

結論から言うと・・

遺族が請求すれば、イデコの資産はすべて遺族に支払われます。

加入者本人が生きていれば、年金や一時金として受け取れ、加入者本人が死亡すれば遺族が死亡一時金として受けとれるということですね。

自分の積み立てた資産が自分と家族のために無駄なく使える、当たり前のことのようですが大事なことです。

以下より遺族が死亡一時金の支払いを請求する方法をみていきます。

 

iDeCoイデコ(個人型確定拠出年金):遺族がどうやって受け取るの?

遺族が死亡一時金の請求を行う流れは以下の通りです。

 

①運営関連機関へ裁定請求書類を提出して死亡一時金を請求する

↓

②運営管理機関で裁定が行われる

↓

③裁定結果(支給または不支給)が死亡一時金を請求した人に書面で通知される

↓

④裁定結果が”支給”だった場合には、亡くなった方のイデコで運用している商品の売却手続きが行われ、規約等で決められたスケジュールに従い指定の口座に振込が行われる。

 

死亡一時金を受け取れる遺族は誰?

[table id=5 /]

※同順位内であれば、その並びの順番により順位が定められます。

※同順位者が2人以上いる場合(例:子が2人)は、死亡一時金はその人数によって等分して支給されます。(実務上は、代表者に一括して支給されます。)

(参考:個人型年金規約第130条)

 

死亡一時金の税金はどうなるの?

・死亡後3年以内に支給が確定した場合は、相続税の対象となりますが・・

「みなし相続財産(退職手当金等に含まれる給付)」として、法定相続人1人あたり500万円まで非課税となります。

「みなし相続財産」はあまり聞き馴染みのないワードだと思いますので ? が思い浮かんだ方も多いと思います。

難しいことは省きますが、「相続財産にはあたらないけど相続税法上は相続財産」とみなされるので、相続税の計算には入れないといけないということだけ覚えておいてください。

 

実際に計算してみましょう。

相続人:妻、子供2人

確定拠出年金の死亡一時金: 500万円

会社の死亡退職金:    1,000万円

 

非課税枠=500万円×法定相続人の数

で計算されます。

非課税枠=500万円×3人=1,500万円

 

確定拠出年金の死亡一時金:500万円 と  会社の死亡退職金:1,000万円で

ちょうど1,500万円の非課税枠の中におさまっているので、相続税は課税されないですね。

(今回の非課税枠の中で収まらなかったとしても、他の非課税枠を使うことが出来れば、必ずしも課税されるとは限りません。)

 

・死亡後3年を超えて5年以内に支給が決定した場合は「一時所得」として課税されます。

・本人が亡くなってから5年間裁定請求が行われない場合・・死亡一時金を受け取る遺族がいないものとみなされ、亡くなった方の相続財産とみなされます。

(確定拠出年金の死亡一時金としての受け取りはできなくなります。)

 

iDeCoイデコ(個人型確定拠出年金)の加入者が亡くなった場合のまとめ

今回の記事のポイント

遺族はできるだけ早く、死亡後3年以内に請求をしたほうが税制上有利になる場合が多いでしょう。

幸せ家族イメージ

iDeCoイデコ(個人型確定拠出年金)はいつから受け取れるの?

原則60歳から70歳までの間で受給を開始する年齢を選択することができます。

(70歳を超えても受給の手続きをしなかった場合は、一時金として全額支給されます。)

60歳時点で確定拠出年金への加入者期間が10年に満たない場合は、受給開始年齢が引き伸ばしされます。

 

8年以上、10年未満 → 61歳

6年以上、  8年未満 → 62歳

4年以上、  6年未満 → 63歳

2年以上、  4年未満 → 64歳

1月以上、  2年未満 → 65歳

 

つまり・・51歳で加入すると、61歳からの受給開始となるというふうに、受給年齢が上がっていきます。

50歳を超えてから加入する場合は気をつけたいところですが、受給年齢が上がるからといって決して不利になるということはありません。

自分のライフプランにあった計画を立てれば十分なメリットを得られます。

 

iDeCoイデコ(個人型確定拠出年金)の受け取り方法

受け取り方法は、一時金として一括で受け取るか、年金として分割して受け取るかの2種類ですが、運営管理機関によっては、その併用も可能です。

①一時金として一括で受け取る。

②年金として受け取る。

(5年以上20年以下の期間で、運営管理機関が定める方法で受け取る。)

③一部を一時金で受け取り、残りを年金で受け取る。

(運営管理機関によって取り扱いがないところもあります。)

 

一時金として受け取るメリット・デメリット

イデコで積み立てた資金を一括で一時金として受け取るメリットは、「退職所得控除」の範囲内であれば税金がかからない点です。

 

「退職所得控除」の計算方法は以下の通りです。

退職所得控除=(40万円×20年以下の年数+70万円×21年目からの年数)

 

この”年数”は何なのか?

これは会社の勤続年数とイデコの加入年数のどちらか長いほうが適用されます。

(加入年数は実際にお金をイデコへ拠出していた期間なので注意。)

 

仮に勤務年数が30年、イデコへの加入期間が28年という場合は、30年で計算されます。

 

退職所得控除は  40万円×20年+70万円×10年=1500万円  となります。

 

この退職所得控除は会社の退職金とイデコで積み立てた資金の合算から控除されるものですので・・

 

退職金2000万円、イデコの一時金1500万円だったとしましょう。

 

退職所得=

(退職金+イデコ-退職所得控除)×1/2=(2000万円+1500万円-1500万円)×1/2

=1000万円

 

このケースだと1000万円の所得として扱われることになります。

 

退職所得にかかる税金を計算してみると・・

 

1000万円×33%-1,563,000円=1,737,000円

 

住民税10% 100万円 もかかります。

 

なかなか持っていかれるな・・という印象です。

 

会社からもらえる退職金の額が大きい人は退職控除の額を超えてしまうこともあるので、年金としてもらう方法もショミレーションしておいたほうが良いでしょう。

 

 

年金として受け取るメリット・デメリット

イデコで積み立てた資金を年金として分割して受け取るメリットは、「公的年金控除」の範囲内であれば税金がかからない点です。

 

65歳未満

その年の年金収入が 70万円以下だと 非課税

 

65歳以上

その年の年金収入が 120万円以下だと 非課税

 

年金収入はイデコの年金分だけではなく、国民年金、厚生年金、企業年金、共済年金なども合算されますので、年金収入が公的年金控除を超える人は注意が必要です。

 

また、所得税や住民税がかかるだけでなく、健康保険料(国民健康保険料)や介護保険料なども上がりやすくなるので注意が必要です。

 

そこで公的年金を受給開始前の60歳~65歳の間だけ、イデコを年金で受給し、残りは一時金で受給するなどの方法も検討するべきでしょう。

 

iDeCoイデコ(個人型確定拠出年金)の受け取り方のまとめ

iDeCoイデコ(個人型確定拠出年金)は税制面の優遇が魅力的で60歳以降の資産作りに向いています。

 

そのメリットを十分生かすには、イデコに加入して拠出を始める前に、まず、退職金の額と年金がいくらもらえるのかなどを事前にシュミレーションして知っておく必要があります。

 

そのうえで、できるだけ非課税で受け取れる額が多くなるように、一時金として受け取るのか、年金として受け取るのか、またはその併用なのかを決めましょう。

 

イデコで60歳以降にどれだけの資産を作るのか目標を持ちながら、出口戦略も考えることが必要です。

定期預金で10%以上増やす!

 

こんなことを言うとすごく怪しい話に聞こえますが・・

 

iDeCoイデコ(個人型確定拠出年金)の中で定期預金運用をすれば可能です。

 

条件

積立金額:毎月1万円

積立期間:19年

運用商品:定期預金

運用利回り:0.01%

 

運用結果

元金:228万円

利息:2,167円

iDeCo運用手数料:△40,853円

(運用先金融機関等により金額は異なります)

 

2,167円-40,853円=△38,686

 

ここまでだと「利息から手数料を引かれたらマイナスじゃないか!」

との声も聞こえてきそうですが・・

 

所得控除効果:+344,400円

 

これをプラスすれば・・

 

△38,686円+344,400円=305,714円

 

結果:定期預金なのに19年間で 305,714円 増えます。

 

なんと 13.4%の増加!

 

やはり、所得控除の効果が大きいですね。

 

積立をした分の所得税・住民税は取られないと言ったほうが分かりやすいでしょうか。

 

グラフで見ると利子で増えた分は薄っすらで見えないぐらいですが・・

 

増えた分はほぼ「所得控除効果」です。

iDecOイデコ積立グラフ

 

普通の定期預金だと・・

 

1,727円(税引き後)しか増えません。。

 

運用手数料の差も積み重なると運用結果に影響しますので、できるだけ手数料が安い金融機関を選ぶのもコツです。

 

ただし、定期預金以外の商品でも運用したい場合は、商品ラインナップも重要なので十分考慮して金融機関を選んでください。

 

本来、iDeCo(イデコ)ではもう少し積極運用することをオススメしていますが、中には「少しでもリスクがあるのはどうしてもイヤ!」という方もみえますので・・

 

こんな運用もあるよというご紹介でした。

(とはいうものの特に20代~40代の方は無理のない範囲で積極運用にも挑戦してみましょう!)

小規模宅地の特例とは?

小規模宅地の特例は上手く活用できれば「自宅を相続するときの相続税が心配・・」という自宅などを相続する際に負担する相続税の悩みを減らしてくれる制度です。

制度の内容は・・

自宅やお店、会社など、住宅や事業のために使われていた宅地を「一定の要件を満たす方」が取得する場合は、一定面積までの 評価額を80%または50%減額 することが出来ます。

自宅を相続した場合の減額割合が80%と一番大きいので、

今回は自宅を相続した場合をご説明します。

例えば、一定の面積内で 5,000万の評価の自宅の宅地であれば、80%減の1,000万の評価にできます。

つまり、「5,000万円の自宅だけど1,000万円の自宅を相続したことしてあげるよ」ということです。

資産の中で自宅の割合が一番大きいという方は多いですから上手く活用できればとても助かる制度です。

相続人の条件である「一定の条件を満たす方」とは以下の3パターンです。

1、被相続人の配偶者

2、相続開始の時から相続税の申告期限まで、引き続きその家屋に居住し、かつ、その宅地等を相続税の申告期限まで有している人

3、被相続人の配偶者又は相続開始の直前にお いて被相続人と同居していた一定の親族がい ない場合において、被相続人の親族で、相続開 始前 3 年以内に日本国内にある自己又は自己 の配偶者の所有に係る家屋に居住したことが なく、かつ、相続開始の時から相続税の申告期 限までその宅地等を所有している人。

ちょっと分かりにくいですね。つまり・・

  1. 被相続人(相続財産を遺して亡くなった方)の夫や妻は自宅に住んでいなくても、すぐに売却しても適用されます。
  2. 同居していた親族は、相続してからも10ヶ月その自宅に住んでいれば特例を使うことが出来ます。気を付けたいのが、あくまで実態として自宅に住んでいなければいけません。住民票を移しただけなど書類上の手続きだけでは認められません。
  3. 1、2番目の条件に当てはまる方がいない場合、同居していない子供が3年以上、賃貸のアパートや社宅・寮などに住んでいる場合は特例を使うことが出来ます。

この条件は通称「3年家なき子特例」といわれることもあります。

※3年以内に自分や配偶者が所有している持家に住んでいる方は特例を使えません。

※さらに、相続してから10ヶ月はその自宅を所有していなければいけません。10ヶ月以内に売却してしまった場合は特例を使えなくなってしまいます。

改正前の、小規模宅地の特例は上記の通りですが、

「3年家なき子特例」を色々工夫? して無理やり使えるようにした方も、以下の条件にあてはまる場合は特例を使えないことになりました。

平成30年 小規模宅地の特例の改正

以下の条件にあてはまる者を除外する とされました。

平成30年税制改正大綱
持ち家に居住していない者に係る特定居住用宅地等の特例の対象者の範囲から、次に掲げる者を除外する。
イ 相続開始前3年以内に、その者の3親等内の親族又はその者と特別の関係のある法人が所有する国内にある家屋に居住したことがある者
ロ 相続開始時において居住の用に供していた家屋を過去に所有していたことがある者

このような改正が行われた理由の一つとしてこんな背景があったと思われます。

なんとか「家なき子」になろうとこんな人も現れました。

「家なき子特例」にあてはまるかどうかは、自分か配偶者が自宅を所有しているかどうかで判断されるんだ。家建てちゃったから今のままじゃ、使えないなあ・・

Aさん

そうだ!・・じゃあ親族に一度自宅を買い取ってもらって、最低3年間は家賃を払って住まわせてもらおう。そうすれば「家なき子」になれるぞ。

Bさん

そうだ!・・持家を所有している自分と妻はだめだから、お母さんに相談して子供(孫)が実家をもらえるように遺言書に書いてもらおう。

このような

・持家を形だけ親族や親族の関係する法人に買ってもらい、最低3年間は家賃を支払いながら住み続ける

・被相続人から相続人の子供(被相続人からみれば孫)に実家を遺贈する

などの過度な節税スキームは認められなくなりました。

平成30年度改正 小規模宅地の特例のまとめ

他にも様々な抜け道を工夫?してなんとか「家なき子」になろうとした人もいましたが、

今回の改正で、無理やり「家なき子」になって過度な節税をするための抜け道はふさがれたといえます。

今回の改正をふまえ、自宅に「小規模宅地の特例」を適用できる方は、

配偶者や同居の親族を除けば、持ち家を持ったことがなく、3年以上別居して賃貸暮らしをしていた親族 ということになります。