「フラット35はやめたほうがいい」は本当?変動金利との比較

フラット35のイメージ

相談者

フラット35はやめたほうが良いって聞いたんですけど・・?

相談者の方からフラット35はやめたほうがいいのかと質問をいただきました。

なぜ!? と思いながらよくよくお話を聞いてみると・・

数年前に住宅ローンを組んで家を建てたお友達から

「フラット35って金利が高いでしょ。やめなよ!」

「うちは変動金利0.5%で住宅ローン借りられてるからこっちのほうが良いよ!」

というアドバイスをされたそうです。

あなたならこのアドバイスはどう思いますか?

結論からいうと「すべての人にとってフラット35はダメ。変動金利が良い。」とは限らないということです。

この記事では

  • フラット35の金利が変動金利より高い理由
  • フラット35か変動金利かを選ぶ方法
  • 具体的な住宅ローン商品の選び方

などを詳しく解説していきます。

なぜフラット35の金利は変動金利より高いのか?

たしかに、今は低金利なので変動金利のほうが魅力的に思えますよね。

しかも、今はコロナウィルスの影響もあって経済が停滞しています。

今後も国の経済対策として、国内にお金をまわすための低金利政策はしばらく続くかもしれません。

コロナウィルスの影響で金利が上がる時期は後ろにずれた可能性もあります。

それでも、経済が回復してくれば金利が上がるときはいずれやってくるかもしれません。

その時、金利が上がったとしても返済していけるのかはシュミレーションしておく必要があるでしょう。

  • 具体的に何%までの金利上昇なら耐えられるのか。
  • 金利が上がったら繰上返済できる余裕はあるのか。

このあたりは考えておく必要があります。

ここまでシュミレーションしたうえで、変動金利を選ぶことは間違った選択ではないと思います。

ただ、「今の金利が低いから」と理由だけで変動金利を選ぶと将来後悔する可能性もあります。

フラット35の金利が変動金利にくらべて高いのはちゃんとした理由があります。

フラット35の金利が低いのは貸す側の金融機関側が金利上昇のリスクを負担しているからです。

金利上昇の場面がきても、金融機関は金利を上げることはできません。

フラット35は金利を上げられない分、金融機関は利益を減らすリスクがあります。

固定金利はそのリスク費用が、上乗せされているということになります。

その逆に、変動金利の金利が低いのは借りる方が金利上昇のリスクを負担しているからです。

金利が上がると借りた側はその影響を受けますので、借りるほうが常にリスクを負います。

フラット35と変動金利の返済比較

具体的な事例で考えたほうが分かりやすいと思いますので、ここで少しシュミレーションを行ってみます。

変動金利とフラット35で住宅ローンを借りた場合の比較です。

フラット35をプランA、変動金利をプランBとします。

借入額:3,000万円

借入期間:35年

フラット35金利(プランA):1.5%

変動金利(プランB):当初10年間0.5%、その後10年間1.0%、残り15年間2.0%

この場合だと直感的に最終的にどちらがお得だと思いますか?

35年間支払い終わったときの毎月返済額と総返済額で比較してみましょう。

まずは、毎月返済額の比較です。

毎月返済額の比較

※平均金利1は1.0%、平均金利2は2.0%

20年間は変動金利のほうが低いので、プランBのほうが早く返済が進むことが分かります。

たとえ変動金利が21年目から2.0%に上がったとしても、プランA(フラット35金利)の返済額91,855円を超えることはありません。

次に総返済額の比較です。

※融資手数料や保証料は考慮しません。

総返済額で比較すると、変動金利のプランBのほうが結果的に 3,288,637円 お得だったという結果になります。

どこまで変動金利が上がったらフラット35よりお得でなくなるのか

それではどこまで変動金利が上がったら、固定金利よりお得ではなくなるのかというと・・

固定金利(プランA):35年間1.5%

変動金利(プランB):10年間0.5%、その後10年間2.0%、残り15年間3.1%

総返済額比較2

変動金利が途中で2.0%~3.1%まで上がると、固定金利1.5%の場合より総返済額が大きくなることが分かります。

フラット35or変動金利を決めるポイント

ここまでのシュミレーションでも分かったように、「将来どこまで変動金利が上がるのか」の予測によって選択は変わってきます。

ただ数年先ならともかく、数十年先まで変動金利がどこまで上がるのかを正確に予想するのはほぼ不可能といっても良いと思います。

なぜなら、金利は国内外の経済状況に左右されます。

(もっというと銀行が企業に貸し出す際の短期貸出金利である短期プライムレートに連動します。)

金利の動きを正確に予想することは、今後、国内外で起こる経済の動きを正確に予想するのと同じようなものなのでとても難しいのです。

かといって何らかの予測をしなければ、金利の選択はできません。

下記は民間金融機関の住宅ローン金利の推移を表したグラフです。

住宅ローン金利委推移

資料:住宅金融支援機構

グラフからも分かるように変動金利は直近25年間において、わずかな範囲でしか変化していません。

経済状況が現在と大きく変わらないと予測するのであれば、変動金利もこのまま大きく変化はしないと予測できます。

このような予測をもとにするなら今考えられる一つの選択は

「変動金利を選択しつつ、金利の動きに注意しながらいつでも繰り上げ返済や固定金利に借り換えをする心構えもしておく。」

ということです。

「いや、今後経済状況は大きく変化し金利も上がる」

と予測するなら、固定金利の選択も間違いだとはいえません。

フラット35はライフプランを立てやすいというメリットもあります。

変動金利はいつ上がるか分からやめたほうがよいと過剰に恐れる必要はありませんが、「今の変動金利は低いから」と安易に選びすぎるのも少し危険です。

みなさんもぜひ今回行ったシュミレーションのように、数パターンの金利で試算をしてみてください。

試算ならいくつもの未来を考えられますので。

  • どこまでの金利上昇を想定するのか。
  • 金利が上がったときの対応策を準備できるか。

それがフラット35にするのか、変動金利にするのかを決めるポイントです。

フラット35と変動金利の住宅ローン商品を選ぶ方法

次はいよいよ具体的な商品選びの方法です。

住宅ローン商品は無数にありますので、そこから一つを選ぶだけでも一苦労です

変動金利とフラット35の商品を並べて、頭を悩ませてもなかなか結論はでません。

なぜなら変動金利とフラット35は、コンセプトが全く違うので同じ土俵で比較できないのです。

まず、変動金利かフラット35かを決めて、それから住宅ローンの商品選びに全力を注ぎましょう。

  • 変動金利なら同じ変動金利の商品と比較。
  • フラット35なら同じフラット35の商品と比較。

これなら同じ条件で比較がしやすいですよね。

商品の比較は現時点での情報でしっかりとできますので、こちらに力を注いでよりお得な商品を選びたいところです。

まとめ

フラット35を選べば、金利の上昇を気にする必要はありません。

繰り返しになりますが、フラット35の金利が高いのは「住宅ローンを貸す側の金融機関が金利上昇のリスクを負っている」というちゃんとした理由があります。

フラット35の金利が変動金利とくらべて高いのは、「金利上昇の影響を受けないための安心料」を支払っているからともいえます。

「金利が高いからフラット35はやめたほうがいい」という結論を簡単に出す前に、自分に合った金利はどちらなのかを考える必要があります。

最初にご紹介したように、金利が上昇した場合のシュミレーションをしっかり行ったうえでフラット35か変動金利かを決めるのが合理的です。

手っ取り早く、「結局、どちらがトクなの?」と思われる気持ちはよく分かります!

しかし結局のところ、現時点では

「変動金利のほうがトクできる」

「フラット35のほうがトクできる」

と断言はできません。(断言できるのは逆にアヤシイ・・)

どちらの選択がトクだったのかは返済が終わってみないと誰も分からないことです。

今後の経済の動きをみながら、より自分にとってリスクが少なく、家計に合っていると思われるほうを選びましょう。

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