「投資は怖いから保険で資産運用」は正しいのか
自分で投資するのはリスクがあるし・・
投資の勉強はあまりしたことがないので怖い・・
そんなあなたは、保険で資産運用すれば万が一の保障もつけながら資産が増やせます。一石二鳥で安心!
外貨建終身保険など貯蓄型保険のセールストークでありそうなフレーズを考えてみました。
ちょっと魅力的な商品に思えるのではないでしょうか。
かくいう私も20年近く前に、外貨建終身保険に魅力を感じ加入していたことがあります。
過去形なのはもうすでに数年で解約してしまっているからです。
この記事では私の過去の体験談(失敗談?)もまじえて、「外貨建て終身保険」は本当に魅力的な商品なのか考えてみます。
外貨建て終身保険の落とし穴
外貨建終身保険に加入しながら、自分が投資を行っていることに気づいていないケースもあります。
「え、保険なんだから投資じゃないでしょ?」と驚く方もいらっしゃいます。
ここで外貨建終身保険はどんな商品なのかおさらいしましょう。
外貨建終身保険は、支払った保険料が保険会社によってドルなどの外貨で運用されます。
そして、万が一の場合の保険金は外貨で支払われます。
解約する場合の解約返戻金も外貨で支払われます。
つまり、保険会社に自分のお金を預け、外国の通貨で運用をしてもらうということです。
そこに保険の機能も付いてくるということです。
自分で直接投資するわけではありませんが、保険会社によって投資されます。
保険会社を通して間接的に投資を行っているのですからリスクから逃げることはできません。
保険商品の注意書きにもこのように書かれています。
保険料を円で払い込む場合や、保険金や解約返戻金を円で受け取る場合は為替の変動によりその額が変動(増減)し、損失が生じるおそれがあります。
さらに、保険会社にお金を預けて投資を行ってもらうのに手数料がかかります。
ある大手保険会社の販売手数料は7%ともいわれますので、30年間で1,000万円の保険料を支払ったとすると、販売手数料で70万円は消えることになります。
さらに、死亡保障などの手数料が差し引かれると・・
保険会社の手数料は開示されていないので、正確にはどれだけの手数料が差し引かれているのか分かりません。
投資信託などは販売手数料や運営管理費用など細かく開示されています。
それと比較すると、保険の手数料だけブラックボックスなのは不可解な気もします。
自分で投資を行う場合も手数料はかかりますが、保険会社へ支払う手数料と比較すれば微々たるものです。
過去の私もこのことに気づいていませんでした。
知り合いの保険会社の人のうまいセールストークにのせられ、投資をやったこともないのに外貨建終身保険で投資を行っていたのです。
為替レートの仕組みすらしっかり理解できていなかったように思います。
今考えると本当に恥ずかしいです。
保険に勝る資産運用は?
保険会社に高い手数料を支払って投資を行うより、自分で資産形成をしましょう。
iDeCo(イデコ)やNISA(ニーサ)であれば、少ない手数料コストで自分で投資を行うことができます。
しかも、投資による利益は非課税。
所得控除などのメリットもあります。(イデコの場合)
保険の場合、解約返戻金は一時所得として所得税、住民税がかかる場合がありますので、イデコやニーサは税金面でも有利です。
保険会社にお金を預けて自動的に投資するより、自分で投資するほうが少しの手間と知識は必要となります。
それでも、少しの手間と時間をかける価値はあると思います。
今少しの手間を惜しんで保険にお金をつぎ込み続けるのか、より合理的に資産形成をする方法を選ぶのかはあなたの次第です。
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