iDeCoの制度は2001年10月に始まり、その後、数年おきに制度の改正が行われてきました。

直近では2022年10月~施行の改正が行われましたが、2024年12~施行の改正も予定されているので、そのペースも早まっています。

改正の方向性としては、より多くの人がより多くの金額を積み立て投資できるような内容に変わってきています。

制度が進化する中で、iDeCoを上手に利用して将来の年金資産を増やす人と、何もしなかった人では将来受け取れるお金に大きな差が出ることも予想されます。

iDeCoを上手く利用するためにも、変更点はどこなのか、自分にメリットのある変更なのか、しっかり理解していきましょう。

(以下、個人型確定拠出年金を”iDeCo”、企業型確定拠出年金を”企業型DC”、確定給付企業年金を”DB”と表記します。)

iDeCoの加入要件の緩和

以前は、企業型DCの加入者がiDeCoに加入するには、企業型DCの規約に「iDeCoにも加入できますよ」というお墨付きが必要でした。

10月以降は、このお墨付きの有無にかかわらず、企業型DCの加入者もiDeCoに加入できるようになりました

ただし、注意点もあります。以下のような人はiDeCoへお金を拠出できない場合もあります。

1、企業型DCで「マッチング拠出」を選択している人。(マッチング拠出とは会社が拠出する掛金に加えて、加入者本人が掛金を上乗せして拠出することができる仕組みです。)

2、企業型DCに事業主がたくさん掛金を出してくれてることによって、自分でiDeCoに拠出できる限度額の枠がなくなっている人。(iDeCoに加入できなくても事業主がたくさんお金を掛けてくれているなら、それはそれでありがたいことなのかも。)

次に、企業型DCやDBに加入している人はどれだけiDeCoにお金を拠出できるのか見ていきましょう。

企業型DCとiDeCoに同時加入する場合のiDeCo拠出限度額

DBと企業型DCとiDeCoに同時加入する場合のiDeCo拠出限度額

※加入者が複数のDBに加入している場合は、DB規約に定められているDB仮想掛金額を合算した額となります。

DBとiDeCoに同時加入する場合のiDeCo拠出限度額

DBにも企業型DCにも加入していない場合のiDeCo拠出限度額

まとめ

ここまで見てきて、DB・企業型DC・iDeCoの3種類の組み合わせによって、iDeCoに拠出できる金額に差があることがお分かりいただけたと思います。

特に、企業型DCに加入している人の大部分は今までiDeCoに加入できませんでしたが、10月から加入できるようになりましたので大きな変化といえます。

iDeCoを始める前に、まず会社でどんな年金制度に加入しているのか、会社の掛金と自分の掛金がいくらなのか確認するのが第一歩です。

自分がiDeCoに加入できることが分かったら、2歩目は月額5,000円からでも早く始めることで、投資に慣れていくことが重要です。

今後の改正予定は2024年12月です。

iDeCoへの拠出限度額が現在よりもさらに増額となる場合がありますので要注目です。

時期が近づきましたら、また記事にまとめたいと思いますのでぜひご覧ください。

先回の「iDeCo(イデコ)の始め方から商品選びまでを解説」で少しだけ「リスク」について説明しました。

リスクと聞くと普通は、「危険」のようなネガティブ言葉をイメージするかもしれません。

リターンと聞けば、「収益」とか「もうけ」のようなポジティブな言葉をイメージするかもしれませんね。

でも投資における「リスク」や「リターン」の意味はこれとは少し異なります。

分かりにくい部分かなと感じましたので、改めて「投資におけるリスクとリターン」についてできるだけ分かりやすく解説したいと思います。

リスクとリターンってなに?

リスクとは

投資のおける「リスク」は「危険」という意味ではなくて、「結果の不確実性」を表します。

「リターンのばらつき」とも言い換えられます。

リターンとは

「リターン」はお金を運用した結果、得られる「利益」や「損失」を表します。

プラスの「利益」だけでなく、マイナスの「損失」であっても「リターン」に含まれるというのはちょっと意外ですよね。

リスクとリターンの関係図

リスクとリターンの関係を図に表すとこんな感じになります。

リスクとリターンの関係図(出典:知るぽると)

この図から読み取れることは・・

ということです。つまり・・

といえます。

ですから、損失だけでなく利益のばらつきも大きいとしたら、それは「リスクが高い」ということになります。

振り子の原理を思い浮かべるとさらに分かりやすいかもしれません。

リスクが低いのが左の振り子でリスクが高いのが右の振り子です。

リスクが低いと、プラス方向へもマイナス方向へも少ししか振り子は振れません。(リターンのばらつきは少ない。)

リスクが大きいと、 プラス方向へもマイナス方向へも 大きく振り子は振れます。(リターンのばらつきは大きい。)

まとめ

今まで考えていた「リスク」と「リターン」のイメージは変わったでしょうか。

リスクをとると、大きく利益を得る可能性もあれば、大きな損失を被る可能性もありますのでご注意ください。

余談ですが、もし「元本保証で、年率20%のリターンが確実に得られます!」という投資に誘われたらどう思われますか?

普通預金の金利が0.001%という中、すごく魅力的な話に思えるかもしれませんが・・

この世にローリスク・ハイリターンの投資は存在しません。

「リスク」と「リターン」の関係を正しく理解していれば、このうまい話は詐欺だとすぐに見抜けますね。

投資行う人はもちろん、投資をしない人も思わぬ金融詐欺に巻き込まれないために大事な知識ですので、しっかり身に着けておきたいですね。

最近、住宅ローンのご相談とともに、iDeCo(イデコ)についてのご相談が増えてきています。

コロナ禍の影響もあるのか、何かと不確実性の高い世の中で少しでも資産を増やして老後の生活を安定させたいという思いがあるのかもしれません。

2022年5月~はそれまで60歳まで加入可能だったのが、65歳まで加入できるようになりました。(一部例外を除く。)

長寿化に合わせて国も年金の制度を充実させようという姿勢が見えます。

とは言っても・・今まで投資をやったことが無い人が「iDeCo良いですよ。やってみましょう。」と言われても、何から始めれば良いのか分からないのが正直なところだと思います。

20年ぐらい前に会社員だった頃に、会社の年金がiDeCo(当時の企業型確定拠出年金)へ移行され、何がなんだか分からないうちに口座を作らないといけなかった時の自分の困惑ぶりを思い出します。

ですので「iDeCoってよく聞くけど何をやったら分からない。」という方の気持ちもよく分かります。

iDeCoがどんな制度なのかは理解してる前提で今回は話を進めていきますので、iDeCoって何?と思った方は、下記の記事もご覧ください。

http://fp-lifeoflife.com/pension

金融機関(運営管理機関)を選ぶ

iDeCoの口座は一人一つしか開設できませんので、最初にどこの金融機関で口座を作るか決めます。

その金融機関の数は200社以上あり、銀行、証券会社、保険会社などから選びます。

選ぶポイントは3つ。

「手数料」「商品ラインナップ」「サポート体制」です。

手数料

手数料は「口座を開設するとき」と「口座を維持するために毎月」かかります。

口座開設手数料は最初に一度きりかかる費用として最安で2,829円、口座維持管理手数料は最安で毎月171円かかります。

それほど大きな負担ではありませんが、チリも積もれば・・ということでできるだけ手数料は少ないところを選びたいところです。

商品ラインナップ

金融商品の品ぞろえは金融機関によって異なります。

なんとなく金融機関を選んでしまって、後で「選びたい商品がない!」とならないようにしましょう。

多くの金融機関では投資信託、保険、定期預金なの商品ラインナップをそろえています。

インデックスファンド、アクティブファンドなど幅広い種類の金融商品を取り揃えているところが良いでしょう。

また、商品ごとの運用管理費用も注目すべき点です。

例えば、外国株式のインデックスファンドを組み入れるとします。

ところが、A金融機関の運用管理費用は0.1% 、B金融機関の運営管理費用は0.2%という場合もあります。

たった0.1%の差ですが、長期間積み立てていくことを考えれば無視できない差となります。

サポート体制

サポート体制も金融機関によって異なります。

メールのみの受付、フリーコールでの対応も可能なところ、など様々です。

必ず電話対応してくれるところじゃないと!ということはありませんが、ご自身の投資レベルに合わせたサポートを受けられそうなのかは確認したほうが良いです。

「土日しかサポートに連絡できない。」という方は、土日対応しているかも確認すると良いでしょう。

商品を選ぶ

商品選択において「これが絶対の正解」というものはありません。

将来どの商品が値上がりするのかなんて誰にも分からないのです。

ですから、自分なりの考え信念を持った商品選びを行うことが大切です。

例えば、

「自分は日本の将来に希望を持っているから日本株式だけに投資しよう」

「新興国のほうが将来的に発展しそうだから、新興国株式に投資しよう」

など、人によって考え方は様々です。

どれが正解で間違いなんてことは誰にも分からないことです。

ただ、データとして商品ごとの「リスク」はある程度予測数値が出ていますので、それは参考にするべきです。

「リスク」と聞くと危険度などのイメージを浮かべるかもしれませんが、投資の世界の「リスク」は意味が少し違います。

投資の世界の「リスク」は価格の振れ幅を意味します。

例えば「○○%の確率で上振れ○○%、下振れ○○%の範囲に収まる」というものです。

これを知っておけば、どれぐらいの値上がり・値下がりが起そうなのか、ある程度予測できます。

目標とする利回りを達成できそうなのかの目安にもなるでしょう。

それでも、リーマンショックのような想定外の市場の混乱が起きると、この予測から大きくはすれてしまうこともあります。

まとめ

iDeCO(イデコ)は老後の資産を作る方法として始める方も増えています。

最初のスタートを間違えると、資産が増えるペースを落とすととになってしまいますが、行うべきことの順番を知ったうえで、一つずつ段階を踏んでいけば誰にもできる投資です。

iDeCO(イデコ) は制度改正が行われるたびに内容は充実していると感じます。

高齢化の波は止められませんので、これからも iDeCO(イデコ) の制度は進化し続けると予測します。

少しずつでも投資し続けた人と、やらなかった人では将来的に大きな差が生まれるかもしれません。

最低毎月5,000円からの投資が可能ですので、一歩ずつから挑戦してみましょう。

節税イメージ

60歳以降の資金を積立するために、個人年金保険を積み立てている方は相談者の中にもいらっしゃいます。

保険会社の人から「所得税・住民税の個人年金保険料控除も受けられて税金面でもお得ですよ。」というトークで加入する方が多いようです。

たしかに個人年金保険を積み立てれば、所得税の節税になりますが、他にもっとお得な積立方法があればそちらのほうが良いですよね。

それがiDeCo(イデコ)です。

あまり知られていませんが、iDeCo(イデコ)のほうが所得税の節税効果が高いのです。

この記事ではiDeCo(イデコ)がどのくらいお得なのか、個人年金保険と比較してみます。

個人年金保険とiDeCo(イデコ)の節税額の比較

個人年金保険の節税額

所得税は課税所得によって決まりますが、この話を始めると少し難しくなりますので、ここでは所得税の税率が10%であると仮定します。

毎月15,000円づつ積み立てるものとします。

1年間に支払った生命保険料が80,000円を超えた場合、控除額は一律で40,000円です。

よく勘違いされやすいのですが、4万円が丸々戻ってくるのではないです。

4万円 × 10%(所得税の税率) = 4,000円

所得税で戻ってくるのは 4,000円 です。

次に住民税からも戻ってくるので計算します。

1年間に支払った生命保険料が56,000円を超えた場合、控除額は一律で28,000円です。

28,000円 × 10%(住民税の税率) = 2,800円

住民税で戻ってくるのは 2,800円 です。

所得税と住民税あわせて1年間で 6,800円 が会社員であれば年末調整で戻ってくるということです。

iDeCo(イデコ)の節税額

iDeCo(イデコ)も毎月15,000円づつ積み立てていくものとします。

イデコは積み立てた金額の全額が所得控除されます。

(15,000円×12か月)× 10% = 18,000円

所得税から戻ってくるのは 18,000円 となります。

毎月の掛け金には上限がありますが、毎月2万円づつ積み立てできる人なら、年間24,000円の節税効果があります。

まとめ

年間の節税額はそれぞれ

・個人年金保険:6,800円(上限)

・iDeCo(イデコ):18,000円(毎月15,000円積み立てた場合:掛け金の額により変動)

という結果でした。

確かに個人年金保険にも所得控除はありますが、気を付けないといけないことは・・

年間80,000円を超える保険料を支払っていても、戻ってくる所得税は同じ。

年間56,000円を超える保険料を支払っていても、戻ってくる住民税は同じ。

ということです。

保険料を支払えば、支払っただけ多く税金が戻ってくるわけではありません。

節税目的で個人年金保険に加入するなら、年間80,000円だけで十分です。

また、個人年金保険の利率も現在ではそれほど有利なものとはいえません。

30年間積み立てて2~5%増えるという商品が一般的です。

30年間で1,000万円積み立てて、最も増えそうな商品で1,050万円になります。

これに、節税額 6,800円×30年 を合わせれば、約1,070万円。

一方、iDeCo(イデコ)で30年間で1,000万円積み立てたのなら、

所得税の節税額だけで、100万円。

この時点で、個人年金保険を上回ります。

iDeCo(イデコ)も運用次第で、もっと増やせる可能性がありますが、運用に自信がないのであれば、iDeCo(イデコ)の中で普通預金で運用するという方法もありますので、それでも十分な節税効果があります。

個人年金保険とiDeCo(イデコ)のどっちらが良いかと聞かれれば、もちろんiDeCo(イデコ)です。

私立の学校法人等で働いている教職員が加入する「私学共済」制度は多くのメリットがあっていいなぁと常々思います。

臨時に使用される人や、常時勤務しない人以外は自動的に加入者となります。

これから私学共済のメリット、また、そのメリットを生かした家計の作り方をご紹介します。

傷病手当金

会社員や公務員の方は病気やケガで働けなくなったときに、「傷病手当金」を受けることができます。

3日連続で欠勤した後、4日目以降から標準報酬額の3分の2の額が最長1年6ヵ月支給されます。

それに対し、私学共済の場合は、標準報酬額の80%が支給されますのでさらに手厚いですね。

1日につき、支給開始日の属する月以前の、直近の継続した12ケ月間の各月の標準報酬月額の平均額の22分の1に相当する額の80%から、学校法人等で支払った報酬を差し引いた金額 。

日本私立学校振興・共済事業団HPより

支給開始日の属する月以前の、直近の継続した12ケ月間の各月の標準報酬月額の平均額÷ 22 × 80%

こんな計算式で計算されるということですね。

ただし、支給開始日以前の期間が12ケ月に満たない場合は別の計算方法になりますのでご注意を。

出産手当金

出産手当金についても私学共済は手厚いですね。

出産手当金が支給される期間は、原則、出産予定日の42日前から出産後56日目までの98日間です。

多胎児の場合、産前は98日前から対象期間になります。

ここまでは、会社員や公務員の方と同じですが、計算方法が異なります。

支給開始日の属する月以前の、直近の継続した12ケ月間の各月の標準報酬月額の平均額 ÷ 22 × 80%

(学校法人等で支払った報酬を差し引いた金額は差し引かれます。)

お気づきの方もいらっしゃるかと思いますが、傷病手当金の計算方法と一緒ですね。

結婚手当金

加入者が結婚すると結婚手当金として80,000円が支給されます。

結婚します。「はい。80,000円」

加入者同士、つまり職場結婚とかだったら2倍の160,000万円もらえます。

うらやましいですね。

積立貯金

加入者から貯金を受け入れ、安全有利に運用する事業を行なっています。

毎月一定額を積み立てるような方式です。

その利率は・・

年利 0.25% (平成28年10月1日からの適用利率)

一般の普通預金の金利と比べたらかなり有利ですね。

しかも見逃せないのは「半年複利」だということです。

利息がつくタイミングが1年に2回あるので、「1年複利」より有利です。

(1年複利は1年に1回しか利息はつきません。)

年金制度について

今後の少子化や、高齢化が進む中で年金制度の安定性、公平性を保つために厚生年金と共済年金の一元化が行われました。

この一元化により、会社員に適用されていた厚生年金が私学教職員及び公務員にも適用されることになりました。

まとめ

私学共済のメリットを見ていくと、うらやましいメリットや特徴がたくさんあります。

ただし、年金の一元化によって、共済年金の有利な部分は少なくなったともいわれます。

共済年金にとって年金の一元化は、年金制度の安定性を保つ意味ではデメリットではないのかもしれませんが、専門家の間でも意見の分かれるところです。

いずれにしても、傷病手当金、出産手当金などのメリットの内容はしっかり確認したうえで、足りない部分だけ保険などで補えば、無駄のない家計にすることができます。

共済定期保険制度もありますので、民間の保険と比較しながら無駄なく保険に加入しましょう。

「もしイデコに加入している夫が亡くなったら、積み立てたお金はどうなってしまうの?」という疑問を持つ方も少なくないと思います。

結論から言うと・・

遺族が請求すれば、イデコの資産はすべて遺族に支払われます。

加入者本人が生きていれば、年金や一時金として受け取れ、加入者本人が死亡すれば遺族が死亡一時金として受けとれるということですね。

自分の積み立てた資産が自分と家族のために無駄なく使える、当たり前のことのようですが大事なことです。

以下より遺族が死亡一時金の支払いを請求する方法をみていきます。

 

iDeCoイデコ(個人型確定拠出年金):遺族がどうやって受け取るの?

遺族が死亡一時金の請求を行う流れは以下の通りです。

 

運営関連機関へ裁定請求書類を提出して死亡一時金を請求する

運営管理機関で裁定が行われる

裁定結果(支給または不支給)が死亡一時金を請求した人に書面で通知される

裁定結果が”支給”だった場合には、亡くなった方のイデコで運用している商品の売却手続きが行われ、規約等で決められたスケジュールに従い指定の口座に振込が行われる。

 

死亡一時金を受け取れる遺族は誰?

[table id=5 /]

※同順位内であれば、その並びの順番により順位が定められます。

※同順位者が2人以上いる場合(例:子が2人)は、死亡一時金はその人数によって等分して支給されます。(実務上は、代表者に一括して支給されます。)

(参考:個人型年金規約第130条)

 

死亡一時金の税金はどうなるの?

・死亡後3年以内に支給が確定した場合は、相続税の対象となりますが・・

「みなし相続財産(退職手当金等に含まれる給付)」として、法定相続人1人あたり500万円まで非課税となります。

「みなし相続財産」はあまり聞き馴染みのないワードだと思いますので ? が思い浮かんだ方も多いと思います。

難しいことは省きますが、「相続財産にはあたらないけど相続税法上は相続財産」とみなされるので、相続税の計算には入れないといけないということだけ覚えておいてください。

 

実際に計算してみましょう。

相続人:妻、子供2人

確定拠出年金の死亡一時金: 500万円

会社の死亡退職金:    1,000万円

 

非課税枠=500万円×法定相続人の数

で計算されます。

非課税枠=500万円×3人=1,500万円

 

確定拠出年金の死亡一時金:500万円 と  会社の死亡退職金:1,000万円で

ちょうど1,500万円の非課税枠の中におさまっているので、相続税は課税されないですね。

(今回の非課税枠の中で収まらなかったとしても、他の非課税枠を使うことが出来れば、必ずしも課税されるとは限りません。)

 

・死亡後3年を超えて5年以内に支給が決定した場合は「一時所得」として課税されます。

・本人が亡くなってから5年間裁定請求が行われない場合・・死亡一時金を受け取る遺族がいないものとみなされ、亡くなった方の相続財産とみなされます。

(確定拠出年金の死亡一時金としての受け取りはできなくなります。)

 

iDeCoイデコ(個人型確定拠出年金)の加入者が亡くなった場合のまとめ

今回の記事のポイント

遺族はできるだけ早く、死亡後3年以内に請求をしたほうが税制上有利になる場合が多いでしょう。

幸せ家族イメージ

iDeCoイデコ(個人型確定拠出年金)はいつから受け取れるの?

原則60歳から70歳までの間で受給を開始する年齢を選択することができます。

(70歳を超えても受給の手続きをしなかった場合は、一時金として全額支給されます。)

60歳時点で確定拠出年金への加入者期間が10年に満たない場合は、受給開始年齢が引き伸ばしされます。

 

8年以上、10年未満 → 61歳

6年以上、  8年未満 → 62歳

4年以上、  6年未満 → 63歳

2年以上、  4年未満 → 64歳

1月以上、  2年未満 → 65歳

 

つまり・・51歳で加入すると、61歳からの受給開始となるというふうに、受給年齢が上がっていきます。

50歳を超えてから加入する場合は気をつけたいところですが、受給年齢が上がるからといって決して不利になるということはありません。

自分のライフプランにあった計画を立てれば十分なメリットを得られます。

 

iDeCoイデコ(個人型確定拠出年金)の受け取り方法

受け取り方法は、一時金として一括で受け取るか、年金として分割して受け取るかの2種類ですが、運営管理機関によっては、その併用も可能です。

①一時金として一括で受け取る。

②年金として受け取る。

(5年以上20年以下の期間で、運営管理機関が定める方法で受け取る。)

③一部を一時金で受け取り、残りを年金で受け取る。

(運営管理機関によって取り扱いがないところもあります。)

 

一時金として受け取るメリット・デメリット

イデコで積み立てた資金を一括で一時金として受け取るメリットは、「退職所得控除」の範囲内であれば税金がかからない点です。

 

「退職所得控除」の計算方法は以下の通りです。

退職所得控除=(40万円×20年以下の年数+70万円×21年目からの年数)

 

この”年数”は何なのか?

これは会社の勤続年数とイデコの加入年数のどちらか長いほうが適用されます。

(加入年数は実際にお金をイデコへ拠出していた期間なので注意。)

 

仮に勤務年数が30年、イデコへの加入期間が28年という場合は、30年で計算されます。

 

退職所得控除は  40万円×20年+70万円×10年=1500万円  となります。

 

この退職所得控除は会社の退職金とイデコで積み立てた資金の合算から控除されるものですので・・

 

退職金2000万円、イデコの一時金1500万円だったとしましょう。

 

退職所得=

(退職金+イデコ-退職所得控除)×1/2=(2000万円+1500万円-1500万円)×1/2

=1000万円

 

このケースだと1000万円の所得として扱われることになります。

 

退職所得にかかる税金を計算してみると・・

 

1000万円×33%-1,563,000円=1,737,000円

 

住民税10% 100万円 もかかります。

 

なかなか持っていかれるな・・という印象です。

 

会社からもらえる退職金の額が大きい人は退職控除の額を超えてしまうこともあるので、年金としてもらう方法もショミレーションしておいたほうが良いでしょう。

 

 

年金として受け取るメリット・デメリット

イデコで積み立てた資金を年金として分割して受け取るメリットは、「公的年金控除」の範囲内であれば税金がかからない点です。

 

65歳未満

その年の年金収入が 70万円以下だと 非課税

 

65歳以上

その年の年金収入が 120万円以下だと 非課税

 

年金収入はイデコの年金分だけではなく、国民年金、厚生年金、企業年金、共済年金なども合算されますので、年金収入が公的年金控除を超える人は注意が必要です。

 

また、所得税や住民税がかかるだけでなく、健康保険料(国民健康保険料)や介護保険料なども上がりやすくなるので注意が必要です。

 

そこで公的年金を受給開始前の60歳~65歳の間だけ、イデコを年金で受給し、残りは一時金で受給するなどの方法も検討するべきでしょう。

 

iDeCoイデコ(個人型確定拠出年金)の受け取り方のまとめ

iDeCoイデコ(個人型確定拠出年金)は税制面の優遇が魅力的で60歳以降の資産作りに向いています。

 

そのメリットを十分生かすには、イデコに加入して拠出を始める前に、まず、退職金の額と年金がいくらもらえるのかなどを事前にシュミレーションして知っておく必要があります。

 

そのうえで、できるだけ非課税で受け取れる額が多くなるように、一時金として受け取るのか、年金として受け取るのか、またはその併用なのかを決めましょう。

 

イデコで60歳以降にどれだけの資産を作るのか目標を持ちながら、出口戦略も考えることが必要です。

定期預金で10%以上増やす!

 

こんなことを言うとすごく怪しい話に聞こえますが・・

 

iDeCoイデコ(個人型確定拠出年金)の中で定期預金運用をすれば可能です。

 

条件

積立金額:毎月1万円

積立期間:19年

運用商品:定期預金

運用利回り:0.01%

 

運用結果

元金:228万円

利息:2,167円

iDeCo運用手数料:40,853円

(運用先金融機関等により金額は異なります)

 

2,167円-40,853円=△38,686

 

ここまでだと「利息から手数料を引かれたらマイナスじゃないか!」

との声も聞こえてきそうですが・・

 

所得控除効果:+344,400円

 

これをプラスすれば・・

 

△38,686円+344,400円=305,714円

 

結果:定期預金なのに19年間で 305,714円 増えます。

 

なんと 13.4%の増加!

 

やはり、所得控除の効果が大きいですね。

 

積立をした分の所得税・住民税は取られないと言ったほうが分かりやすいでしょうか。

 

グラフで見ると利子で増えた分は薄っすらで見えないぐらいですが・・

 

増えた分はほぼ「所得控除効果」です。

iDecOイデコ積立グラフ

 

普通の定期預金だと・・

 

1,727円(税引き後)しか増えません。。

 

運用手数料の差も積み重なると運用結果に影響しますので、できるだけ手数料が安い金融機関を選ぶのもコツです。

 

ただし、定期預金以外の商品でも運用したい場合は、商品ラインナップも重要なので十分考慮して金融機関を選んでください。

 

本来、iDeCo(イデコ)ではもう少し積極運用することをオススメしていますが、中には「少しでもリスクがあるのはどうしてもイヤ!」という方もみえますので・・

 

こんな運用もあるよというご紹介でした。

(とはいうものの特に20代~40代の方は無理のない範囲で積極運用にも挑戦してみましょう!)

確定拠出年金イメージ

iDeCoイデコって何?

ここ最近の低金利や公的年金制度に不安を感じる方も多く、自分たちで老後の年金資金を作らなければと、資産運用を考える方も増えてきました。

 

老後の資産形成に向いている制度の一つがiDeCoイデコです。

 

新たな年金制度として2001年に国が定めた税制面でとても有利な制度です。企業を通じて加入する方も増えてきましたが、NISAなどにくらべてもまだまだ認知度が低く、金融機関が宣伝しているのもほとんど目にしません。

 

制度内容は、加入者が毎月の掛け金を積み立て、預金、保険、投資信託などで運用するというものです。

 

運用ですので、運用成績次第で将来受け取る金額も変わります。

 

改正法案が成立して、2017年1月からiDeCOイデコの対象者に、「主婦」「公務員」「企業年金のある会社員」も加わり基本的に誰でも加入できるようになりました!

これからiDeCOイデコのメリット・デメリット、運用方法などをご紹介していきます。

 

iDeCOイデコ拠出限度額一覧

拠出限度額
自営業者等 月額8.6万円

(年額81.6万円)

専業主婦等※1  月額2.3万円

(年額27.6万円)

企業年金等に加入していない方   月額2.3万円

(年額27.6万円)

企業年金に加入している方や公務員・私学共済加入者の方※1 月額2.0万円

(年額24.0万円)

または

月額1.2万円

(年額14.4万円)

※1、2017年1月から新たに加入できるようになる方(一部例外あり)

※改正(2018年1月1日施行):厚生労働省HPより

これまで確定拠出年金の掛金は、月単位で拠出することとされていましたが、平成30年1月からは12月から翌年11月までの範囲において、複数月分をまとめて拠出することや、1年間分をまとめて拠出することが可能となります。(納付は1月から12月までの範囲内で行います。)

これにより、ボーナス月にまとめて掛金を納付するなど、加入者のニーズに合った掛金の納付が可能となります。

以下よりiDeCoイデコについての解説を中心にしますが、運用方法などは企業型にすでに加入している方にも参考にして頂けると思います。

 

 

iDeCoイデコ(個人型確定拠出年金)のメリット、デメリット

この制度の最大のメリットは「税制の優遇」が手厚いことです。
しかも、掛金の積立時、運用時、受け取る時の3つの時点で税制の優遇があります。

 

・掛金積立時・・所得控除により所得税、住民税が減る

・運用時・・運用益は非課税

・受け取り時・・退職所得控除、公的年金等控除により所得税、住民税が減る

 

掛金積立時の優遇だけで・・

例えば毎月2万円ずつ掛金を積み立てた場合、所得税率20%とすると住民税10%と合わせて年間7万2千円の節税効果があります!

 

毎年、確定拠出年金以外で積み立てて運用した場合(利子は分離課税)との比較を示したのが下のグラフです。

 

年齢:35歳
家族:妻(専業主婦)、子供2人
年収:500万円(年1%ずつ上昇)
掛金:毎月2万円
拠出期間:35歳~59歳まで(24年間)
想定運用利回り:2.0%

黄色:所得税、住民税の減税効果
緑色:利息の非課税効果による上乗せ分
赤色:普通の投資信託などで運用した場合の利息(分離課税)

確定拠出年金グラフ
※シュミレーションは概算です。将来の年収、所得税、家族構成などにより変化します。

 

銀行窓口などで買う普通の投資信託などで運用していたとすると、赤色の利子約135万円だけになります。

 

黄色と緑色の部分が所得控除と積立利子非課税の2つの税効果を表しています。

 

所得控除:106万円

積立利子非課税:40万円

 

確定拠出年金では同じ運用成績だったとしてもこれだけ上乗せされます。

 

現状は超低金利ですので、銀行預金だけで運用するのと比べるともっと差が出る可能性もあります。

 

NISAと比較すると・・

 

掛け金積立時の所得控除はNISAにはありませんのでこの部分はNISAより優遇されています。

 

確定拠出年金の商品は、投資信託であっても金融機関の窓口で個別に買える商品と違って購入手数料がかからないのも大きなメリットです。

 

デメリットの1つは早くても60歳まで引き出せないということです。

 

老後資金を作るためと割り切れば、このデメリットは目をつむれると思います。

 

デメリットの2つ目は、運用の指示だけを行う「運用指図者」になり、掛金を積み立てできない場合でも口座管理の手数料は毎月かかることです。

 

運用指図者になるのは以下のようなケースです。

・転職や退職をして公務員や専業主婦になった「企業型確定拠出年金」の加入者が「個人型確定拠出年金」へ変更した場合

・「企業型確定拠出年金」の加入者が転職し、転職先にその他の確定給付型の企業年金制度(厚生年金基金や確定給付企業年金など)がある場合

・自分で掛金を積み立てないことを選んだ場合

 

2017年1月からの制度改正で、個人型確定拠出年金へ変更した公務員や主婦なども引き続いて掛金の積み立てを行うことができるようになりますので、デメリットもほぼ解消されます!

 

金融機関がすすめるものは良い金融商品?

年金制度に不安を感じる方に、将来の年金を補うための資産運用として、金融機関、保険会社がすすめる商品は、「個人年金保険」や、「投資信託」などが多く、ここ最近では「ラップ口座」の勧誘にも力を入れています。

 

しかし、金融機関のすすめる商品の多くは購入手数料や運用手数料が高かったりするので、確定拠出年金のほうが購入手数料がかからない、運用手数料が比較的安いという点でも有利です。

 

口座の管理のため以下の手数料がかかります。

・毎月の手数料:約170円~650円
・初回に1回だけ払う手数料:約2,700円~6,000円

 

金融機関ごとの手数料の情報は個人型確定拠出年金ナビが見やすいです。

 

iDeCoイデコ(個人型確定拠出年金)はどうやって運用する?

資産運用の重要なキーワードが「アセット・アロケーション」です。

 

資金運用目的・運用姿勢に合わせ、リスクを分散しつつ、資産(アセット)を配分(アロケーション)することです。

 

簡単にいうと分散投資なのですが、「トヨタの株とユニクロの株で分散」ということではありません。もっと大きな枠組みの分散です。

 

主な分散投資の枠組みは・・

 

国内株式、国内債券、外国株式、外国債券、コモディティ(金や石油などの実物資産)、現預金などです。

 

これらの資産クラスをどの割合で分散して保有するのかを決めていきます。「資産配分がリターンの8〜9割を占め、銘柄やタイミング選びは残りの1〜2割にすぎない」ということが良くいわれます。

 

リスク許容度の確認

運用目的、リスクに対する考え、投資経験など一定の項目を点数化し、個人のリスク許容度を診断します。

 

その結果、導き出されるアセットアロケーション・モデルの一例です。導き出された割合と同じになるように、各資産クラスの商品を購入していきます。

 

積極投資型
アセットアロケーション・ハイリスクハイリターン

 

安定投資型
アセットアロケーション・ミドルリスク

 

安定重視
アセットアロケーション・ローリスク

 

安定重視型商品・・現預金、積立年金保険、MMFなど

安定投資型・・国内債券(インデックス型)、国内株式(インデックス型)、先進国債券(インンデックス型)など

積極投資型商品・・国内株式(アクティブ型)、先進国株式、新興国株式、新興国債券、REIT、コモディティファンドなど

 

運用メンテナンス

運用を始めたら定期的なメンテナンスが必要です。

 

なぜかというと、当初に決めた投資した商品も時間が経つと値上がり値下がりし、割合も同じではなくなってきますので、当初に決めた割合に戻していく必要があるからです。

 

最低でも年1回ぐらいは見直しを行いたいです。

 

そこで行いたいのが「リバランス」です。リバランスの方法は2つあります。

  1. 毎月の拠出金で購入する商品の配分を変更する。(配分変更)
  2. 値上がりした商品を売って、値下がりした商品を買い増して、当初に決めた商品の割合に戻す。(スイッチング)

注意点:

スイッチングの際の売買手数料は無料ですが、信託財産留保額がかかる商品もあります。

スイッチングは金融機関によって回数に制限があります。

 

申し込み方法

個人型確定拠出年金を始めるには口座を作る必要があります。

 

まず、金融機関に電話かインターネットで資料請求をします。そして、送られてきた申込書に必要事項を記入して送付します。

 

会社員以外の方はこれで口座開設が完了します。

 

会社員が加入する場合は、申込書とあわせて、事業主の証明書(事業所登録申請書兼第2号加入者に係る事業主の証明書)の提出が必要です。

 

証明書だけ会社へ提出して署名と捺印をしてもらいましょう。

 

また会社員の場合、掛金の支払い方法は給与天引きか、銀行口座からの引き落としの2つから選べます。

 

iDeCoイデコのまとめ

これまで、個人型確定拠出年金に加入できるのは自営業者などの第1号被保険者と企業年金のない会社の社員だけでした。

 

改正法案が成立して、2017年1月から主婦、公務員。企業年金のある会社員も対象になり、誰でも加入できる制度になりますので、一気にメジャーな制度になる可能性を秘めています。

 

※本文中の投資手法は一例であり、投資結果を保証するものではありません。

 

こちらの記事も参考にしてください。

http://fp-lifeoflife.com/pension4

http://fp-lifeoflife.com/pension3

http://fp-lifeoflife.com/pension2