住宅ローンを借りて家を買う時に同時に売るときのことも考えることが重要な理由
家を買おうとするときは、新しい生活を思い描いて希望にあふれている時期かと思います。
そんなときに売る時のことも考えている人はほとんどいないでしょう。
数年後に転勤が決まっているが今どうしても家を買いたい。という人は売る時のことも考えているかもしれませんが少数派です。
今日は新しく家を買おうとするときに、同時に売る時のことも考えたほうがいいですよ。という話です。
家を買う時は「家計のバランスシート」で考える
バランスシートという言葉は会社の会計などで使われるもので、貸借対照表ともいわれます。
バランスシートは一般的に会社の財務状況を表していて、これを見れば会社のお金の状況がよく分かります。
このバランスシートは家計にも使えます。
家計をひとつの会社と考えて資産の状況を表してみると、色々なことが見えてきます。
例えば、Aさんが住宅を買う前と買った後のバランスシートを比較してみます。
Aさんは1,000万円の貯金がありましたが、後々の生活のことを考えて貯金を使わずにフルローン5,000万円で家を買いました。
資産/負債 | 住宅購入前 | 住宅購入後 |
資産(預貯金、不動産) | 1,000万円 | 5,000万円 |
負債(住宅ローン) | 0 | -5,000万円 |
純資産 | 1,000万円 | 0 |
住宅購入前は1,000万円あった純資産が消えてしまいました。
住宅購入後の資産の内訳は
預貯金1,000万円+不動産4,000万円=5,000万円 となります。
消えた純資産1,000万円は不動産価値の値下がり分なのです。
5,000万円で買ったはずの家がなぜ4,000円になるの?と思われる方も少なくないでしょう。
でもこれが現実になる場合もあります。
フルローン5,000万円で買った家の価値は5,000万円にはならないと思ったほうが良いです。
5,000万円には住宅ローンの諸費用や登記費用などの諸経費も含まれますので、その分は価値から差し引かれます。
さらに、一般的に新築の家は買って住んだ瞬間に2割価値が下がるともいわれます。
(※希少価値の高いエリアの物件などは価値が下がらないこともあります。)
フルローン5,000万円で買った家を売ろうと思ったら4,000万円でしか売れない・・ということも現実にあるのです。
家を売っても1,000万円の住宅ローンが残ってしまうことにならないように、売る時の価値も考えたほうが良いのです。
特にフルローンで買う場合は、このバランスシートの考えを取り入れてみてください。
純資産が大きくマイナスになる場合は、予算や物件選びをじっくり考えなおしたほうが良いかもしれません。
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