こんな相続対策していませんか?
相続対策と聞いて、どんなことを想像されるでしょうか?
様々な相続対策をすでに行っている方も中にはいらっしゃるのではないでしょうか。
- 生前贈与
- 資産の不動産への組み換え
しかし、相続対策の順番を間違えると対策どころか、やらなかったほうがまだ良かったという事態になってしまうケースもあります。
相続対策の順番は以下の通りです。
1、資産の現状把握・・どのような種類の資産が、どれだけあるのか
2、納税資金の確保・・相続税を納税できるだけの現金があるのか
3、遺産分割の方法検討・・誰に、どの種類の資産を、どれだけ、分けるのか
4、相続対策・・生前贈与や現金から保険、不動産への資産の組み換え
相続対策は一番最後です。
最近は相続に関する情報もあふれていますから、いきなり4番目から手を付けてしまう方が少なくありません。
そうするとこんな事態になってしまうかもしれません・・
間違った相続対策をしてしまったケース
ある家族の例を見てみましょう。
家族構成
母
長男
長女(母と同居)
(父はすでに他界)
母の資産内容:自宅の土地建物:8,000万円 現金8,000万円
父親が亡くなってしまったことをきっかけに、母親は自分の相続について考えるようになりました。
自分が亡くなってしまったら、子供たちが相続税で困るのではないか?
そこで、「生前贈与」を行って、自分から子供へ現金を平等に同じ額だけ少しづつ渡していくことに決めました。
子供は、現金を生前贈与してもらえることに何の反対もありませんでした。
それから年月は過ぎ母親の相続が発生しました。
その時点で、すでに2,000万円づつ、合計4,000万円が長男と長女へ生前贈与されていましたので・・
母→長男 2,000万円
母→長女 2,000万円
母親の財産としては、
自宅の土地建物:8,000万円
現金:4,000万円
が残されていました。
・・そして長男と長女の話し合いが始まりました。
長女:
私はお母さんの面倒も見てきたし、近くにお友達も多いから自宅を相続したいわ。
お母さんと同居していた私が自宅を相続したほうが、相続税も安くなるって聞いたし。(小規模宅地の特例についてはこちらをご覧ください。)
兄さんは現金4,000万円を相続してくれれば良いと思うわ
長男:
何を言っているんだ。
そんなことをしたら、お前が生前贈与した分と合わせて1億円分を相続し、
私が、6,000万円を相続することになり不公平じゃないか!おかしい!
自宅を売り現金に換えて、6,000万円づつ分ければ、生前贈与の分と合わせて、8,000万円づつ分けることになって平等だ!
このようにして相続が争族になってしまいました。
長女の案で分けるとこのようになります。
長男:
生前贈与2,000万円 + 相続 現金4,000万円 = 6,000万円
長女:
生前贈与2,000万円 + 相続 自宅8,000万円 = 1億円
長男の案で分けるとこのようになります。
長男:
生前贈与2,000万円 + 相続 現金6,000万円 = 8,000万円
長女:
生前贈与2,000万円 + 相続 現金6,000万円 = 8,000万円
(自宅を売って8,000円の現金に換える前提)
確かに、金額の上では長男の案が平等ですが、長女の思いも分かる気がします。
難しい問題ですね。
母親が子供の相続を心配したがため、良かれと思って行った生前贈与が思わぬ家族の争いに繋がってしまいました。
とても悲しいことです。
このような問題を避けることはできなかったのでしょうか?
もし、母親の生前に遺産分割の方法を検討したうえで、現金は長男が相続し、
自宅は長女が相続できるようにこんな話し合いがされていたら・・
母親:
自宅は長女が相続したほうが、相続税の負担が軽くなるみたいだから、長女が相続でいいわね。
そのかわり、長男には現金を相続させるわね。
長男:
実家に戻るつもりはないから、その通りでいいよ。
長女:
実家は住み慣れているし、離れたくないからうれしいわ。
母親:
二人が納得してくれるなら、相続税の負担を少しでも軽くするために、長男に現金を生前贈与していくわね。
長男:
わかったよ。
長女:
自宅をもらえるなら、その通りでいいわ。
こうして、争族は避けられ、みんなが納得、安心できる相続を行うことが出来ました。
結論にもどりますが、必ず守って頂きたい順番は以下の通りです。
1、資産の現状把握
2、納税資金の確保
3、遺産分割の方法検討
4、相続対策
現状の把握なしに、相続対策はありえません。
「相続対策を今すぐに」と焦らずに、手順を踏んでじっくりと検討する必要があるのです。
現金などの分けやすい金融資産は、平等に分けるための微調整の役目を果たすことができます。
なんとなくの相続対策で、生前贈与で現金を分けてしまったり、不動産に換えてしまったりしてしまうといざ相続が起こった場合に、分割の微調整がきかなくなったり、納税資金が足りなくなったりする場合もあります。
どの家族にも当てはまる万能な相続対策はありません。
相続対策には資産の状況、家族の感情に合ったオーダーメイドの対策を考えることが必要です。
相続安心診断サービスの内容
資産内容、相続人、ご家族の希望などを詳しくお聞きし、今後どのような問題が起きそうなのか、また解決に向けて今から何を準備しておけば良いのか診断します。
資産内容や相続人の方をしっかり把握されていない状況でも大丈夫です。
まずは、お気軽に初回面談にお越しください。
気軽にお話しする中で、追加でいただきたい情報があればお伝えします。
※個別具体的な相続税額を算出するサービスではありませんのでご了承ください。
円満相続事前診断サービスの効果
相続人の把握
今後起こりそうな問題の事前把握
問題が起きないように今から準備するべきことが分かる。
円満な相続のために今から準備するべきことが分かる。
相続安心診断サービスの流れ
初回面談、ヒアリング 90分
不安なこと、気がかりなことを何でもお話しください。
資産内容や相続人を詳しく把握されていなくても大丈夫です。
ヒアリング内容の分析
お聞きした情報をもとに、将来の相続で起こりそうな問題や、問題解決のために今から準備したほうが良いことを分析します。
2回目面談 90分
分析結果に基づき、今後の相続で起こりそうな問題点や、解決に向けて今から準備できることについてご説明します。
相続安心診断サービスの料金
50,000円
※必要に応じて税理士、弁護士、司法書士、不動産鑑定士などの専門家チームでその後の解決までフォローもいたします。
相続人の人数、資産の規模・種類、必要日数、専門家の必要性などで料金は異なりますので、個別に事前見積もりを提出させて頂きます。ご納得の上、ご依頼ください。
お気軽にお問い合わせください。070-4170-7328受付時間 9:30-18:30 [ 水曜除く ]
メールはこちら 執筆などのご相談もお気軽にお問い合わせください。