「家賃と同じぐらいの住宅ローン返済で家が買える」の落とし穴
「家賃より安い住宅ローン返済で家が買える。」
「家賃9万円、住宅ローン7万円、比較してください。買うほうがお得です。」
不動産の売り出しチラシなどで、このような見出しはよく目にするのではないでしょうか。
「家賃より安い住宅ローン返済なら買ってもいいかな・・」と購入を決断する人も実際多いです。
このセールストークはまったくのウソとはいいませんが、大事な事実が隠されています。
それは「家を買った後にかかる費用」です。
それを知らずに見落とすと、住宅ローンを借りて家を買った後に「住宅ローン以外でこんなにお金がかかるのか」と後悔することにもつながりかねません。
この記事では家を買った後に後悔しないために、住宅ローン返済以外でどのくらいの費用がかかるのか確認していきます。
家を買った後にかかる費用
- 固定資産税
- 修繕、リフォーム費用
- 火災保険料、地震保険料
マイホームを所有している間にかかる費用としてこれらが挙げられます。
一つづつ確認していきましょう。
固定資産税
税率1.4%で1月1日の所有者に課税される税金です。
新築一戸建てなら2年目以降の4~6月ごろに届く納付書によって納めます。
中古物件なら売主と買主で1年分を引き渡し日を境目に案分負担し、2年目以降からは買主が全額負担していきます。
例えば中古住宅の場合、6月1日引き渡しだとすると、4月1日~5月末までを売主、6月1日~翌年3月末までを買主が負担します。
起算日を1月にするか4月にするかは地方によって異なるので、不動産会社に確認したほうが良いですね。
新築住宅の土地や建物の場合は軽減措置がありますので、数年間は比較的軽い税負担で済むこともあります。
軽減措置は住宅の種類などによって変わりますので事前確認しましょう。
住宅の種類、広さなどによっても変わりますが、年間10~20万円ほどの税負担は見込んでおくべきでしょう。
修繕、リフォーム費用
修繕・リフォーム費用は住宅の性能によって修繕の回数や箇所は変わりますが、長い間住んでいれば必ずかかる費用です。
一般的に定期的な修繕が必要なところは屋根と外壁です。
紫外線や風雨で劣化し見た目が悪くなりますし、屋根と壁がヒビ割れたまま放っておけば、その下の構造の劣化や雨漏りにもつながります。
一般的には10年~20年おきに屋根外壁の塗り替えは行うのが望ましいとされています。
家の大きさや部材にもよりますが、費用として1回あたり150~200万円ぐらいは見込んでおく必要があるでしょう。
室内の床・壁クロスの張替えや、水回り設備(キッチン、バス、トイレ)の交換なども必要になる場合もあります。
20畳のリビングの床・壁クロスの張替えの相場は部材によっても変わりますが40~70万円位ぐらいでしょう。
キッチン交換費用は40~70万円、バス交換60~100万円ぐらいが相場です。
間取りなどを大きく変更するようなリノベーションとなるとさらに費用は大きくなります。
火災保険料、地震保険料
建物種類、補償内容、保険期間、地域などによって変わりますので一概にいくらとはいえませんが、10年で15~25万ぐらいの費用は見込んでおく必要はあるでしょう。
ちなみに火災保険を10年契約にしたとしても、地震保険は1年ごとまたは5年ごとの自動継続となりますのでその都度、保険料の支払いが必要です。
まとめ
マイホームを持てば、賃貸では負担する必要の無かった固定資産税や修繕リフォーム費用がかかります。
それらの費用を家を買う前に見込んでおかないと「住宅ローン以外にこんなに費用がかかるのか・・」とびっくりしてしまうかもしれません。
住宅ローン以外の費用もしっかり計画に入れて、家計は将来も大丈夫なのかを確かめておくことが大切です。
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