住宅の頭金はいくらにしたら良いのか

住宅を買う場合、手元の貯蓄が少ない人は頭金を1割ぐらい出すか、ほぼフルローンという選択になることが多いです。

選択肢は限られているので頭金と住宅ローンの割合で悩まされることも少ないかもしれません。

一方、貯蓄が比較的多い人は頭金と住宅ローンの割合で悩むことも多いかと思います。

  • 頭金をできるだけ多く出して、住宅ローンの借入額を少なくしたほうが良いのか・・
  • いざという時のために貯蓄はできるだけ残しておいて、その分住宅ローンを多めに借りたほうが良いのか・・

このように悩んだ時の、おおまかな考え方についてご紹介したいと思います。

将来の生活費、教育費、老後資金の予測

今ある貯蓄のどれだけを住宅購入の頭金に使ってよいのか決めるために、「将来にかかるお金」の予測は必ず必要になってきます。

住宅購入資金として貯蓄を使って減らしたとしても、将来の生活が成り立つのかの試算・予測は大事なことです。

この試算を行わずに将来のお金が足りなくなった結果、カードローン・マイカーローン・教育ローンなど他のローンを組まなくてはいけなくなった・・という状況も起きてしまうかも。

計画的なカードローン・マイカーローン・教育ローンであれば、それが悪いとは一概にはいえません。

ただし、住宅ローン金額を減らし、将来に必要な貯蓄を住宅購入の頭金に使った結果、お金が足りなくなり住宅ローンより金利の高いローンを借りないといけなくなるというのは本末転倒ですよね。

このようなことが起きないためにも、「将来にかかるお金」の把握は必要なのです。

貯蓄を住宅購入の頭金にするか。運用で増やすか。

例えば、4千万円の住宅購入資金が必要だとします。

・住宅ローンで4千万円借りる

・自己資金から4千万円出す

貯蓄はあるので、住宅ローン、自己資金どちらも選べるとします。

あなたならどちらを選びますか?

この選択は、資産運用の知識と経験があるのかどうかで変わってきます。

資産運用の知識と経験があり、その結果に自分自身で責任を持てるとすれば、あえて住宅ローンを借りる選択もありです。

あえて、自己資金を住宅購入に使わずにそのお金を運用で増やすという考え方です。

例えば、住宅ローン35年1.9%の金利がかかるとします。(話を単純化するために諸費用、住宅ローン減税等は考慮しないものとします。)

4千万円を35年返済で借りた場合の金利総額は約1,480万円です。

かなりの金利ですね。

住宅ローンを借りたので、使わなかった手元の自己資金4千万円を年率1.9%複利で運用したとします。

35年後に4千万円は約7千729万円に増えます。

約3,729万円の増加です。

住宅ローンの金利1,480万円を払ったとしても、2,249万円のプラスです。

運用が比較的うまくいった場合でシミュレーションしていますので、もちろん運用がうまくいかない場合もあるでしょう。

資産運用の手段と結果には自己責任が伴いますので一つの可能性としてお考え下さい。

頭金の額で迷った場合の考え方のまとめ

頭金の額を決めるときには、まずは「将来にかかるお金」についてしっかり試算してみましょう。

「将来にかかるお金」はしっかり残して、無理のない頭金を設定することができます。

また、自己資金に余裕のある人は、住宅ローンをあえて借りて、使わなかった自己資金を運用で増やすという手段も検討してみるとよいかもしれません。

投稿者プロフィール

鬼頭 良行
鬼頭 良行住宅不動産コンサルタント/1級ファイナンシャルプランニング技能士/宅地建物取引士
株式会社ライフオブライフ代表。
住宅相談を専門とする住宅不動産業界歴19年のファイナンシャルプランナー。買う方の立場に立った「住宅コンサルティング」「将来家計のサポート」を行う

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