住宅ローンの返済は手取りの何割が正解なのか

いくらの住宅ローン返済なら家計は大丈夫なのか、住宅ローンを組む時に迷う方も多いと思います。
はっきりした答えを見つけて気持ちをすっきりさせたいですよね。
そこで多くの人は答えを求めてネットで検索すると思います。
するといろいろな情報が出てきます。
「手取りの20%以内」「手取りの25%以内」・・などなど
一体どれが正解なのでしょうか。
結論から言うとすべての人に当てはまる絶対安心な正解はここにはありません。
この記事では住宅ローンの返済額は手取りの何割が妥当なのか判断するときの考え方について書いていきます。
住宅ローンは手取りの20%?25%?
「手取りの20%」とか「手取りの25%」の目安にすっぽりと抜け落ちてしまっている情報があります。
それは「働いた年収以外の支出と収入」の情報です。
「生活費」「子供の教育費」「年金額」などですね。
例えば同じ手取り月50万円の人だとしても、支出はまったく違う場合があります。
生活費が月15万の家庭もあれば、月25万円の家庭もあります。
かかる生活費が違うと貯蓄額にも差が出るのはいうまでもありません。
さらに子供がいるのか、何人なのかで将来かかる教育費も変わります。
子供が大学まで通うとすると、少なくとも一人1,500万円の学費がかかるでしょう。
最後に人によって違うのが老後にもらえる「年金」です。
国民年金だけの人は厚生年金の人にくらべて将来もらえる年金額は少なくなります。
また同じ厚生年金でも年収によって将来もらえる額が変わります。
会社独自の企業年金の有無で年金額に差が出る場合もあります。
こういった手取り年収以外の情報をまったく無視して、ひとくくりに判断するのはとても無理があるのです。
同じ手取り年収でも、家計の中身を見てみるとまったく違うとうケースをいままでたくさん見てきましたのでこれは現実です。
住宅ローンの返済は手取りの何割が正解なのかを知る方法
「分かりやすい答えがすぐ欲しい」という気持ちはよく分かります。
でも、住宅ローンの返済は手取りの何割が正解なのかの答えとして20%や25%というのはあくまでおおまかな目安にすぎず、当てはまらないケースが多くあるということも知って欲しいのです。
貯蓄額などにかなり余裕のある家計であれば、おおまかな目安で住宅ローンの借入額を決めても将来大きなお金の問題は起きないかもしれません。
しかし、現状は貯蓄額がそれほど多くないけど将来に向けて増やしていきたいという家計は別です。
住宅ローンの返済だけでいっぱいで貯蓄が増えない・・ということになりかねないからです。
手取り年収だけで判断するのではなく、「生活費」「子供の教育費」「年金額」なども含めて貯蓄額がどのように変化していくのか確かめる必要があります。
その方法が「ライフプラン」「マネープラン」です。
ライフプランによって現在から老後まで住宅ローンを返済しながらでも、余裕のある暮らしができるのか、教育費は足りるのか、老後資金は足りるのかを確かめることができます。
ライフプランは住宅ローンの借入額の正解が分かるだけでなく、家計の貯蓄を増やすポイントも分かります。
家を買うタイミングで一度家計をじっくり見直してみると、今まで見えなかったお金を増やすポイントも見えてくるかもしれません。
投稿者プロフィール

- 住宅不動産コンサルタント/1級ファイナンシャルプランニング技能士/宅地建物取引士
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株式会社ライフオブライフ代表。
住宅相談を専門とする住宅不動産業界歴26年のファイナンシャルプランナー。買う方の立場に立った「住宅コンサルティング」「将来家計のサポート」を行う
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