トレーラーハウスという選択
トレーラーハウスって知ってますか?
みなさんにお尋ねしておきながら、私自身「キャンピングカー」と「トレーラーハウス」の区別が良く分かっていなかった状況でした。
昨今、移住の話題を耳にすることも多くなりましたので、「トレーラーハウス」は移住と親和性が高いのでは?と思ったのが興味を持ったきっかけです。
そして、興味が湧くともっと知りたくなる性分ですので、実際にトレーラーハウスを作っているメーカーさんに生産現場や、モデルハウス(モデルカー)の中を見せていただきましたので、今回はそのレポートも含めたお話です。
トレーラーハウスとキャンピングカーの違い
キャンピングカーはこんなイメージです。

キャンピングカーは車両ですので、自動車取得税、重量税等はかかります。
トレーラーハウスはこんなイメージです。

トレーラーハウスに車輪はついていますが特殊車両扱いなので、現状、自動車取得税や重量税等もかかりません!
見た目の違いで言えば、トレーラーハウスは「車輪のついた家」です。
キャンピングカーより、見た目も普通の住宅に近いですよね。
室内に入ると、もう普通の家かマンションです。
キッチン、バスタブつきの浴室、トイレ、洗濯機置き場など水回りも完璧に備わっています。
マイナスポイントを挙げるとすると、工場で生産して設置場所まで車でけん引して運ぶので大きな面積がとれないことです。
1棟の面積は最大でおよそ50㎡、1LDK+ロフト、2DK+ロフトという間取りですので家族が増えるとちょっと手狭かなと思います。
ただ、トレーラーハウスを2棟、3棟つなげれば広くなりますので、解決できない問題でもないかもしれません。
トレーラーハウスの良いところ
私が最もプラスポイントだと思ったのが、通常の住宅は建築できない「市街化調整区域」などでも設置が可能なことです。
市街化調整区域の土地は通常、一般住宅の建築ができないので、市街化区域の土地にくらべて安価です。
つまり・・安い土地に家を設置できるので、住宅のコストが抑えられるということです。
過去にハウスメーカーに勤めていたときにあった話ですが
お客さんが「良い土地が見つかりました!ここで間取りプランを作ってください。」といって、土地の資料を持ってきてくれたんですね。
しかし、よく土地の資料を見てみると・・
「市街化調整区域」の文字が。
普通の家は建築できないのですね。(農家など特別な許可を得た人を除いて)
そして、泣く泣くその土地はあきらめることになりガッカリ。
でも、トレーラーハウスなら市街化調整区域でも設置できる可能性があります。
トレーラーハウスの取り扱いは行政もまだ慣れていないところがあるので、しっかりとした行政との打ち合わせは必要です。
その他トレーラーハウスのメリットはこんな感じです。
- 1棟の価格は600万円~1,300万円(広さ、設備による)
- 固定資産税がかからない
- 工場生産なのですぐ住める
- 不要になれば転売可能
- 店舗や別荘用など用途が広い
新しい住まいのカタチ
トレーラーハウスはすべての人に最適な選択とまではいえないかもしれませんが、ピタッと当てはまる方もいると思います。
「住まいをどうするか」は一生のうちで避けて通れない選択です。
住宅ローンを組んで一生住める家を建てるというのも一つの選択ですが、住宅ローンに縛られずにもっと気軽に住まいを考えたい人もいるでしょう。
トレーラーハウスという選択肢があることを知っておけば、まったく新しいライフプランを描けるかもしれません。
自分のライフプランにはどんな住宅が合っているのか、考えてみる楽しさも増えると思いました。
投稿者プロフィール

- 住宅不動産コンサルタント/1級ファイナンシャルプランニング技能士/宅地建物取引士
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株式会社ライフオブライフ代表。
住宅相談を専門とする住宅不動産業界歴19年のファイナンシャルプランナー。買う方の立場に立った「住宅コンサルティング」「将来家計のサポート」を行う
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無理のない住宅ローンはいくらなのか分かると同時に家計の見直しもできます。