住宅ローン審査をどうしても通したい人の間違い
「住宅ローン審査で希望の金額が通る銀行を教えてほしい」
「住宅ローン審査に落ちたので通す方法を知りたい」
「住宅ローンを通す裏ワザを教えてほしい」
ネット上の生活相談コーナーなどにこんな言葉があふれています。
それに対しての返答が・・
○○銀行の住宅ローンは通りやすいのでおすすめです!
こうしたやり取りを目にするたび何ともいえない気持ちになるのですが・・
「どうしても住宅ローンの審査を通して、家を買いたい」
と思っている人がこんなにたくさんいるのかという現実は実感させられます。
そしていつも思うことがあります。
仮にギリギリで住宅ローン審査が通ったとして、買った家に幸せは待っているのでしょうか?
少し重いテーマですが考えてみたいと思います。
住宅ローン審査に落ちる理由
住宅ローン審査に落ちる理由は様々です。
- 収入に対して住宅ローン返済額の比率が高い
- 返済中の車のローンなどを含めると借入限度額を超えてしまう。
- カードローン返済の延滞が過去にある
- 買おうとしている物件が、住宅ローンの基準を満たしていない。
他にも住宅ローン審査に落ちる理由はありますが、今日のテーマで関係してくるのは1.2.の理由です。
1.2.は手元の貯蓄が少ないから住宅ローンを限度額いっぱいまで借りたいという人が多いです。
そこで考えてほしいのです。
貯蓄が少ない状態で、さらに目一杯の住宅ローンを借りてもその後の生活は成り立つのでしょうか。
家を買うのは何のため!?
住宅ローン審査をなんとしても通したい!と思っている時点で、家を買うこと自体が人生のゴールになっていないでしょうか。
家を買うことがゴールではなく、人生のゴールはずっと先にあるはずです。
もちろん、「家を買う」ことを人生の大きな目標とすることは良いと思います。
家を買うことで自分は最大の幸せを感じられる!という人もいるでしょう。
高い家を買って周りに自慢したい。という人もいるでしょう。
このような価値観は誰にも否定はできません。
しかし誤解を恐れずにいえば、家を買えば誰もが幸せになれるわけでないのです。
多くの人にとって、その家でどのような生活を送っていくかのほうがより重要です。
家は単なる入れ物にすぎません。
そこに「何を入れるか」がより大切です。
「モノを手に入れたこと」によってもたらされる幸福感は一時的なものでしかないことは行動経済学の分野でも証明されていて
人は何かを手に入れた満足感より、それを失う喪失感をより強く感じるといいます。
少し無理をして買った念願のマイホーム。
しかし数年後、返済が苦しくなり売却・・
ということになれば家を買った喜びよりも、家を失う喪失感はより大きいものになるでしょう。
家を買った喜びを感じる一瞬より、その後の生活のほうがずっと長く続きます。
家を買うことに全力を注いで、ゴールしてしまった人は・・後の生活を形作る余力(お金)が残っていないかもしれません。
そのようなことにならないために・・
人生のゴールを先に見ながらやること
人生のゴールを先にみすえ、お金の長期的な計画をたてるためには、「ライフプラン」は欠かせません。
ライフプランを作れば、こんなことも分かります。
- 今、目一杯借りようとしている住宅ローンを返済しながら余裕のある生活ができるのか?
- 住宅ローンを返済しながらでも、子供の進学費用を用意できるのか?
- 住宅ローンの返済を終えたときに老後の資金は残っているのか?
今、住宅ローン審査をどうしても通したい!と考えている方は長期の目線で、少しだけ立ち止まって考える時間を作っていただきたいと思います。
住宅ローン安心診断
住宅ローンを組んでも家計は大丈夫なのか不安な時・・
・どのぐらいの金額の住宅ローンなら組んでも大丈夫?
・子供の教育費は大丈夫?
・自己資金はどのくらい用意するべき?
無理のない住宅ローンはいくらなのか分かると同時に家計の見直しもできます。